インフレーションとは?【わかりやすく解説】

インフレーションとは?

 

あなたにはインフレに対してどんなイメージを持っていますか?

 

「物価が高騰して生活が苦しくなる」

「お金の価値が無くなってしまう」

 

世の中のモノの値段が上昇していくのですから、消費者としてはあまり良い気持ちはしないかもしれません。

しかし実は、インフレは単なる物価上昇だけではなく、さまざまなメリットの側面があります。

このインフレを正しく理解する事は、未来の日本の為にとって極めて重要です

 

インフレーション(英語: inflation)とは、経済学においてモノやサービスの全体の価格レベル、すなわち物価が、ある期間において持続的に上昇する経済現象である。

wikipediaより引用

 

ここで言う物価は一般物価と呼ばれる世の中全体のモノの価格であり、個別の商品の価格の事ではありません。

 

 

インフレの原因は?

 

それでは、なぜインフレは起こるのでしょうか?

理由は1つしかありません。

 

モノの量よりカネの量が上回る

これだけです。

 

少し詳しく解説します。

 

ここでいうモノの量は、モノやサービスの生産量を指します。

ここでいうカネの量は、日本銀行が発行する日本円の総量(マネタリーベース)を指します。

参考記事:マネタリーベースとは?

 

つまり、インフレの原因の本質は

モノ  <     カネ

 

の状態が生み出しているのです。

 

しかし、このインフレが起こる環境には2パターンあります。

 

インフレパターン①

 

戦争や災害の発生によって、国の供給力が著しく損害を受ける

 

これは、あまり好ましくないパターンのインフレである事は想像に難しくないでしょう。

戦争や災害が起こって、生産能力にダメージを被れば、当然モノやサービスが減少して国民すべてに届ける事は困難となります。

結果として、モノやサービスの値段は高騰して、一部の人達にしか行き届かなくなってしまうのです。

これは、悪いインフレであり、大概にしてこのパターンではハイパーインフレーションが起こってしまう事が多いのです。

参考記事:【世界のハイパーインフレ】原因と対策

 

ハイパーインフレーション

きわめて短い間に物価が急激に高騰する激しいインフレーション。経済学者フィリップ・ケーガンPhillip D. Cagan(1927―2012)による定義では「インフレ率が毎月50%を超えること」であり、国際会計基準の定めでは「3年間で累積100%以上の物価上昇」である。

コトバンクより引用

 

 

インフレパターン②

 

技術発展によって向上していく国の供給能力を上回る量のカネを中央銀行が発行する

 

こちらは、良いタイプのインフレパターンです。

供給能力の向上によって、世の中にモノが増えたならば、それに伴って世の中のカネの量を増やさなければいけません。

でなければ、物価が持続的に下落するデフレに陥ってしまいます。

 

参考記事:デフレーションとは?

 

国、ヒトの生産能力は放っておいても成長します。

例えば、スマートフォンが世の中に出始めた時、これを上手く使いこなせる人は少なかったはずです。

しかし、スマホを1ヶ月、3ヶ月、半年、1年と使っていくうちに、だんだん上達して使いこなせるようになります。

 

このように渡したち人間は、いくつになろうとも『慣れ』という言葉で表現される成長を遂げるのです。 

 

ですから、その生産能力の向上を上回るだけのカネを発行してインフレを起こすというパターンが良いインフレです。

 

日本はインフレ?

 

出典 世界経済のネタ帳

 

1990年バブル崩壊以降の失われた20年と言われるこの経済後退期はデフレとともにありました。  

参考記事:失われた20とは?

 

永きに渡って日本はデフレ経済として、インフレとは無縁の国になってしまったのです。  

 

デフレに陥ってしまった原因を

 

日本の生産能力が向上した為

 

と主張する評論家がいますが、これにはあまり同意できません。

 

 

これは、G7のインフレ率の推移をグラフ化したものです。

 

たしかに、どの国もインフレ率こそ低下して来ていますが、明確にマイナス圏に突入したのは日本だけなのです。

 

マイルドなインフレが好景気を呼ぶ

 

アベノミクスをはじめとするインフレ政策が過度な物価上昇を招き庶民が困窮する、という批判を浴びる事があります。

【アベノミクスとは?】わかりやすく解説

 

当然インフレーションは度が過ぎてしまうと私たちの生活は苦しくなります。

これをハイパーインフレーションと言います。

参考記事:ハイパーインフレとは?

 

私たちが豊かになるために必要なのはハイパーインフレではなく、低インフレーション(物価上昇率2%~4%程度)です。

このマイルドなインフレ状態をリフレーションと呼び、リフレーションをつくる金融政策をリフレーション政策と言います。

参考記事:リフレーション政策とは?

 

インフレで生活が豊かになるか?

 

物価が上がる状況とは

 

物価上昇

世の中の消費意欲が高い

 

例えば、飛ぶように売れるヒット商品の品薄状態が続いたとします。

そうなれば、企業は価格を引き上げる可能性が高いでしょう。

この状況では、商品の需要に対して価格が低く設定されていたとも言い換える事ができます。

したがって、価格は需要に対して引き上げられる形になるのが一般的です。

 

さらに、価格が上がっていく傾向は、商品への購買意欲は高まります。

消費増税前の駆け込み需要を思い出して見て下さい。

人々は今後、商品の価格が上がってしまうと予想すれば、安いうちに買っておこうという心理が働きます。

つまりこのように、マイルドなインフレ状態では、常に小さな駆け込み需要が起きているとも表現できます。

 

物価 ⬆︎

企業の利益 ⬆︎

労働賃金⬆︎

 

商品の価格が上がってもモノが売れれば当然として企業の利益は上がります。

企業は利益が上がれば、人や設備に投資を増やします。

 

給料  ⬆︎

雇用情勢    ⬆︎

設備投資    ⬆︎

 

これがマイルドなインフレ時に企業が行う合理的な行動であり、緩やかに物価が上がる状況下では実は人々が豊かになるのです。

 

世界の先進国では金融政策を用いて、マイルドなインフレーション(年率2〜3%)を目指す政策、インフレターゲット政策を取っている国が少なくありません。

それだけ、景気動向を見る上で物価の動きは重要であり、資産運用を行う上でも外せない指数なのです。

 

インフレーションはどうやって起こす?

 

インフレの状態に持っていくには、中央銀行による金融政策が必要です。

 

経済現象は自然に起こる現象と思われがちですが、バブル崩壊後のデフレ経済も金融政策の失敗であり人災に近いと言えます。

バブル崩壊の原因【わかりやすく解説】

 

インフレを起こすには二つの方法があります。

 

中央銀行が金融緩和政策を行い、国内の供給に見合った量までマネタリーベースを拡大する。

 

国内の供給量(人や設備)が毀損される。

 

2つ目の方法は、2018年から政治的混乱からハイパーインフレが起こるベネズエラでも見られていますが、現状の日本では戦争や大災害でも起こらない限り起こりはしません。

戦争が勃発して生産年齢人口が減り、各地の工場が破壊されれば、日本の供給は大きく棄損されます。そうなれば、ものの生産量が減りますから、当然モノの価値は上がり、インフレになります。

しかし、このようなインフレは歯止めが利かず、経済に大ダメージを与えてしまいます。ベネズエラでは年率にして実に268万%のハオパーインフレが起こっています。当然、これは悪いインフレです。

 

私たちは、中央銀行の金融政策によって、世の中に供給する貨幣の量を生産されるモノやサービス以上に拡大していく事が不可欠です。

つまり、生産量が向上にしている日本において

お金の価値を下げて、モノやサービス(人の労働力)の価値を高める

 

これこそが、金融政策の役割なのです。

 

 

インフレ時の資産形成、運用方法は?

 

 

インフレ=モノの価値が下がる=金の価値が下がる

 

例えばインフレ期は今100円で買える缶コーヒーが来年には110円になったりします。これは、モノの価値が上がると同時にお金の価値が下がっている事を意味します。

つまり

現金の価値が時の経過とともに下がっていく

それがインフレの世の中なのです。

 

戦後の日本では、高度経済成長期から永らくインフレ状態にありました。

 

そこでインフレ期に行う資産運用が株式や不動産などへの投資です。

インフレ期には一般的に地価や株価などの資産価値が上昇します。

特にインフレ期には変動が激しいリスク資産の上昇が期待されます。

世の中に株価や地価への上昇の気運が高まれば高まるほど、さらに価格は上がっていきます。

 

近年、その資産価格の上昇がピークに達したのがいわゆる1989年のバブル、1991年の土地バブルの形成とその崩壊だったのです。

このように、私たちがこれから資産を運用していく上で、とても手段の判断材料として重要のなるのがインフレやデフレの今後の傾向であり、これらの経済動向を無視して資産の運用は実は難しいのです。

 

 

 

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