『国の借金』とは?【わかりやすく解説】

国の借金とは

 

国の借金が1100兆円を超えて

日本の借金大国化は進んでいる

 

こんな話をよく耳にします。

この国の借金とは一体何を指すのでしょうか?

以外と曖昧にされているこの借金ですが、この大部分は日本国債の事を指します。

 

日本国債(にほんこくさい)は、日本国政府が発行する公債である。「国債ニ関スル法律」(明治39年法律第34号)に基づいて発行されている。

Wikipediaより引用

 

日本国政府は日本国債を発行して、これを金融機関に買ってもらう事で資金を調達します。

つまり、借金という事です。

この日本国債が1100兆円を超えたという事で日本の借金大国化は進んだと言われています。

 

借金大国ニッポン?

 

これは2019年2月の国の借金に関するニュースの引用です。

 

国の借金1100兆円=1人当たり885万円-財務省

2/8(金) 16:29配信

時事通信

 財務省は8日、国債と借入金などを合計した「国の借金」が、2018年12月末現在で1100兆5266億円と過去最高を更新したと発表した。

 8月1日時点の人口(1億2435万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約885万円、昨年9月末の前回発表時から7万円増加した。

 国の借金総額は前回から8兆7581億円増加し、このうち国債が7兆7979億円と大半を占めた。 

出典 時事通信社

 

国の借金が1100兆円を超えたという事で、センセーショナルに報道されました。

それもそのはずで、私たち国民が一人当たり885万円もの借金を抱えている想像すると将来を悲観してしまいますね。

 

やっぱり日本の財政は危険なのでしょうか?

そして一体この借金がいくらになったら日本は破綻するのでしょう?

 

結論からいいますと

日本は借金大国ではありませんし、国民一人当たりに900万円の借金もありません。

 

これから 、国の借金の嘘について考察します。

 

負債と資産

 

私たちは、人生の中で住宅ローンや教育ローンをはじめ、金融機関からお金を借りる機会があります。

例えばあなたが3000万円の住宅ローンを組んだとします。

3000万円という数字だけにフォーカスをすれば、確かに大変な事と思うかもしれません。

しかし、あなたの貯金は1500万円あり、1500万円分の土地を持っていたとします。

さらに、あなたの年収が1500万円だったとしたらどうでしょう?

 

この状況下では、あなたが持っている3000万円の住宅ローンは、さほど悲観するものではなくなります。

ポイントは2つです。

① 負債があれば資産もある。

収入の増加が負債の金利を超えれば安心

 

 

日本の国内資産

 

日本の借金は確かに1100兆円あります。

一方で、資産も680兆円持っています

ですので、借金の1100兆円だけを強調して資産の存在を無視するのはフェアじゃありません。

それでも

借金の方が多いのだから危ない

と言う意見もあります。

 

ここで、日本の資産と経済大国のアメリカ合衆国の資産とを比べてみます。

 

日本政府

負債   約1100兆円

資産   約680兆円

 

アメリカ連邦政府

負債  約2000兆円

資産  約370兆円

 

いかがでしょう?

アメリカ合衆国は日本の約4倍の経済規模(GDP)でありながら、資産は日本の約半分しかありません。

日本が本当に財政危機だというのであればアメリカはもっと早くに破綻するのではないでしょうか?

もう一点、日本のメディアであまり報じられない事実があります。

 

日本の対外資産

 

今説明したのは、日本の国内の資産に関してです。

次は国外に対して持つ資産である対外純資産を見てみましょう。

 

画像出典:ガベージニュース

なんと

日本は世界で第一位の対外純資産保有国

なのです。

対外資産負債残高(たいがいしさんふさいざんだか)とは、一定時点における国(またはそれに準ずる地域)の対外的な債権債務の残高を表す統計である。

Wikipediaより引用

 

対外純資産とは、国外に持つ資産から国外に持つ負債を引いた純粋な資産の事(外貨や外債)を言います。

この対外純資産で、日本は堂々の世界1です。

実は日本は超お金持ち国家ということです。

この状態で『日本は借金大国』と言うのは少し無理があるでしょう。

 

国民一人当たり借金の嘘

 

国民一人当たり●●万円の借金

経済ニュースでは聞き飽きたようなセリフですが、この言葉は正確ではありません。

それではこの国の借金は、一体誰が貸しているのでしょうか?

これはメディアであまり報じられません。

当然ですが国が借金をしているという事は、政府に対してお金を貸している人がいます

日本政府は日本国債を発行して、これを買ってもらう事で資金を調達しています。

つまり

日本国債の保有者=政府にお金を貸す債権者

という図式になります。

 

この円グラフは日本政府の借金である日本国債の保有割合の内訳です。

 

 

オレンジ色で記された『海外』は5%で、残りは全て日本国内です。

つまり、日本政府にお金を貸している(国債を保有している)のは95%が日本国民なのです。

 

✖︎       国民1人当たり900万円の借金

       国民一人当たり900万円を

日本政府貸している

 

近年、財政破綻(デフォルト)したギリシャは、国外からお金を借りていました。

これに対して日本は、95%が日本国内で保有されているのです。

そもそも、財政破綻したギリシャと日本とは、全く状況が違うのです。

 

借金の返済は必要か?

 

メディアが国の借金を煽ると、長引くデフレを経験している日本国民が不安になるのは分かります。

参考記事:失われた20年とは?

 

今まで家計に例えて借金の返済を説明してきまように、資産、金利、返済の関係についてはおおよそその通りです。

一方で、前提として理解をしておきたい事もあります。

それは、私たち人間の借金と国の借金とは性質が異なる側面も持っている事です。

人間はいずれ死を迎えますのでそれまでに借金を完済しなければいけませんが、国には基本的に完済の期限がありません。

シンプルに表現すれば、国の借金は完済する必要がないのです。

かなり無責任な発言に聞こえはしますが、財政再建に勤しむあまりに緊縮財政を行なって経済衰退させてしまう現代へのアンチテーゼとして敢えて言わせてもらいます。

 

参考記事:なぜ財務省は緊縮財政をやめないのか?

 

経済成長がすべての解

 

国の財政を再建させる事が出来るのは、増税、歳出削減といった緊縮財政ではありません。

国の借金のすべての解は、経済を成長させる事なのです。

国が成長する為には将来への投資が必要です。不景気で経済が縮小する時には、本来は借金をして将来へ投資をする事は必要なのですが、なぜかいまいち実行されません。

寂しいことに「将来にツケを回す」という批判をすら飛んでくるのです。

 

その為、現状では消費増税を行い、事実上返済に充てようと試みて経済を停滞させたり、間違った事ばかりが行われています。増税は消費を停滞させますので、経済成長率(名目GDP成長率)を多きく低下させるのです。

ここに、政府の緊縮財政の失敗があります。

 

繰り返しますが、大切なことは借金の金利よりも収入の伸びが上回ること、すなわち日本国債の金利よりも名目GDP成長率が高まることなのです。

国債金利を抑えて名目GDPを成長される事は日本では簡単です。中央銀行が適切な金融緩和政策を行い、政府が正しい財政政策を行うことで、経済を成長路線に乗せればいいのです。

 

まとめ

 

ここまでさまざまな角度から国の借金について説明をしてきましたが、日本の財政は危機的な状況なのでしょうか?

今の時点で言える事は、まったく破綻の心配はないでしょう。

それは、日本国債の金利を見れば明らかです。

日本政府が、税収では足りない予算を補うために国債を発行して、民間の金融機関に買ってもらいます。

もちろん個人向け国債として、金融機関以外の個人が購入する事もあります。

国債には金利が付きます。

日本政府にお金を貸す代わりに、金利をつけて返してもらう事で資産を運用するのです。

もしも、日本政府が財政破綻の危機に瀕しているのであれば、この国債金利は上昇します。

これは、ギリシャ危機の際にも見られた現象であり、当然の事とも言えます。

破綻する可能性の高い国の債券は、破綻すると価値が0になる高リスクな投資先です。

なので、金利も高くなければ買い手がいません。

2012年のギリシャ破綻が現実味を帯びてきた頃、ギリシャの10年もの国債(長期金利)は35%を超える水準まで暴騰しました。

 

さて、日本国債の今の金利はどうでしょう。

10年もの国債金利(長期金利)は0.1%です。(2019年2月現在)

外部リンク:現在の国債金利はこちら

 

この金利だけを見ると、日本の金融機関は、この低金利でも持っているほど安心していると捉えられます。

この金利を見てもなお、財政破綻や借金の危機を煽る経済学者やメディアの風潮は、マクロ経済についての理解が乏しいと言われてもしょうがないのかもしれません。

 

 


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3 件のコメント

  • 日本政府にお金を貸している(国債を保有している
    に付いての質問です!
    年金は私が支払っている保険としてお金を貸している感じはしたのですが、
    生命保険に加入や銀行に預けるだけでなぜ国にお金をを貸していることになるのでしょうか?
    すいませんm(_ _)m頭がポンコツなもんで、

    • ナイトブラック様

      良い質問をありがとうございます^_^

      日本政府は国債を発行して、民間銀行や生命保険会社、現在は日本銀行にも買ってもらう事で財源を得ています。

      つまり民間の生命保険や民間銀行は政府の発行する日本国債によって、資金の多くを運用しているのです。

      例えば生命保険の資産の50%から60%は公社債(日本国債や他方自治体が発行する地方債)と言われています。
      民間銀行も、私たちの預金を融資や投資(日本国債も含む)に回す事で利益を上げています。

      つまり、私たちの預金や保険料➡︎金融機関が変わって国債で運用➡︎実質は、私たちの預金や保険量が国の財源になっているという事です。

      よりわかりやすい記事に出来るように改善してゆきますので、為になったと思ったら是非拡散をお願いします^^

      • なるほど見るのが遅くなり返事が遅れましたm(_ _)m
        (*ÒωÓ*)ムムッ!!何とか理解しました
        つまり借金は私たち国民がほぼ全て買って居るんですね!
        ニュースによる借金があるとかはほんと酷いもんですね…

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