GDP(国内総生産)をわかりやすく解説

GDPをわかりやすく解説

 

経済を学ぶ上で外せない、GDP(国内総生産)

経済成長率といわれる指標が、経済動向を確認する上で重要視されます。

経済成長率とは、一般的にGDP(国内総生産)成長率の事を指します。

 

国内総生産(こくないそうせいさん、英:Gross Domestic Product、GDP)は、一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額のことである。

Wikipediaより引用

 

一定期間内に国内で生み出された付加価値とは、私たちが日々の仕事を通して生産している商品やサービスの事です。

 

例えばあなたが美容師さんだったとしましょう。一人の消費者にカットというサービスを提供し5,000円を売り上げたとします。

この5,000円は、国民が生み出した付加価値としてGDP(国内総生産)に集計されます。

つまりGDP(国内総生産)とは、国内の売り上げの合計と言い変えることができます。

 

国内の総売り上げ=国内で生み出された付加価値の合計

 

という事です。

 

三面等価の原則

 

国内で生み出された付加価値の合計は、国内の総所得と等しくなります。

これはマクロ経済学上の原則として、三面等価の原則と呼ばれています。

 

三面等価の原則(さんめんとうかのげんそく)とは、生産面からみても分配(所得)面から見ても支出面から見ても国内総生産(GDP)は同じ値になることを示す、マクロ経済学上の原則である。

Wikipediaより引用

 

つまり、こういう事です。

 

三面等価の原則・・・生産=所得(分配)=支出

 

私たちはサービスや物を購入する時には必ずお金を払います。

その払ったお金は、サービスを提供した人(会社)の所得になります。

誰かの消費は誰かの所得』であり、支出=所得が成立します。また、生産された付加価値(モノやサービス)の合計も、支出、所得の量と等しくなります。

 

【モノを作る】

私たちが生産する商品やサービスは、様々な付加価値によって作られます。付加価値の合計が、消費者に提供する価格と等しくなります。

 

【モノを売る】

私たちが生産した商品やサービスは代金と引き換えに顧客に渡ります。もらった代金は私たち(会社を含む)の所得と等しくなります。

 

【モノを買う】

私たちは、買い物する時にはお金を払って商品を購入します。私が払ったお金は、その人の所得、そして生産された付加価値と等しくなります。

 

 

このように私たちが生産した付加価値は、私たちの所得とイコールになります。この原則が三面等価の原則と呼ばれます。

 

国内で生み出された付加価値の合計がGDPであるならば、日本国内の所得の合計もGDP(国内総生産)である。

 

 

日本のGDP成長率と世界各国

 

わが国のGDPは、失われた30年でも記した通りで、バブル崩壊以降の永きにわたって、停滞してきました。

 

引用元 ガベージニュース

グラフのGDPでも91年(バブル崩壊)から2012年(アベノミクス開始)までの約20年間、ずっと横ばい(緩やかに縮小)です。

 

『横ばい(後退していない)だからいいのでは?』

 

メディアを中心に、そんな声も聞こえて来ます。日本は成熟国家になったので、もう経済成長はしないと。

 

しかし、GDPの総額ではなく成長率で見てみると、日本は明らかにバブル崩壊以降は横ばいではなく後退していました。(2012年のアベノミクスでやや立て直しました)

 

引用元 ガベージニュース

 

グラフを見ても分かる通り、97年の消費税増税を境に、明らかに日本は後退期に入ったのです。

 

それでも、メディアが言うように成熟国家では経済成長はできないのでしょうか??

 

これは、1995年から2015年までの世界各国のGDP成長率です。

 

 

ややショッキングな内容ですが、この20年間、世界の名目GDP成長率において我が国日本は、最下位です。

そして、唯一のマイナス成長を喫した国です。

 

いわゆる成熟国と言われる先進国の中でも、経済成長が出来ていない国は我が国だけなのです。

気がつけば、世界第2位の経済大国の座は、中国に取られていました。とても残念ですね。

出典 世界経済のネタ帳

 

これからもこの状況が進んでしまうとしたら、日本は先進国とは呼べない国へと転落してしまいかねません。

 

GDPの内訳

 

前述した通りで、GDPは以下の関係が成り立ちます。

 

GDP=国内の総支出=国内の総所得

 

この支出面から見たGDPの集計における内訳を、さらに詳しく確認します。

 

出典 平成27年度国土交通白書

 

このように、日本のGDPは、約6割が民間消、次いで約2割が政府消費と続きます。

 

 

❶民間最終消費支出

家計と民間非営利団体によるモノやサービスへの支払いのこと。とくに家計による支出を家計最終消費支出といい、これは”個人消費”と呼ばれています。

 

❷ 政府最終消費支出

政府によるモノやサービス、公務員への給料の支払いの事で、一般的に”政府支出”と呼ばれています。公共サービスの価値は、その提供に必要な費用をもって計上されています。

 

 

❸ 国内総固定資本形成

住宅投資、設備投資、公共投資等の固定資本(長期にわたって使用するもの)の追加分のこと。

 

 

❹在庫品増加

原材料・仕掛かり品(製造途中にある製品)・売れ残った製品等の増加分。実際の経済活動ではモノが売れ残る場合がありますので、(民間)企業が生産の為に投資をしたとみなされます。

 

❺財貨・サービスの輸出入

モノ・サービスの輸出から輸入を引いた差額のこと。一般的に”純輸出”と呼ばれています。

 

 

ここから分かることは、日本の経済成長には個人消費の活性化が極めて重要だという事です。

ここに、日本の経済成長の為のヒントが隠れています。

 

 

名目GDPと実質GDP の違い

 

GDPには名目値と実質値があります。

経済用語で名目と実質の双方を頭につける用語はたくさんあります。(名目賃金と実質賃金、名目金利と実質金利など)

この二つの違いは

物価の変動を加味するかどうか?

これだけです。

 

名目値

物価変動を加味しない値

実質値

物価変動を加味した値(名目GDP成長率−インフレ率

 

 

名目と実質、正しいのはどっち?

 

名目GDPと実質GDPは、その時の景況感によって重要性が変わってきますので、どちらが正しいという事ではありません。

ただ、経済成長とともに物価が上昇する通常の経済状態では、名目成長率は実質成長率よりも高くなります

日本も1995年までは.インフレ経済とともに拡大していたのがわかります。

 

引用元

 

例えば名目GDP成長率が前年比で1%、実質GDPが2%だったとします。

これは、国民の総所得が前の年より1%上がった一方で、物価は−1%、つまりデフレに陥っている危険な状態と言えます。

計算式

実質GDP成長率=名目GDP成長率−インフレ率

実質GDP成長率1%=名目GDP成長率0%−インフレ率(−1%)

 

この実質GDPが名目を上回った状態を名実逆転といい、日本のデフレに悩まされた『失われた20年』もこの状態が続きました。

高度経済成長期インフレ率も高かったですが、それ以上に国民の所得が伸びて、どんどん成長していったのです。

 

どうすればGDPを拡大できるのか?

 

さて、当サイトでは明るい日本の未来を応援しています。明るい未来の為に、私が絶対に必要な事は、この経済成長であると考えています。

経済成長、つまりGDPを名目、実質ともにひっかりと成長させることができれば、今の世間で言われている問題の大部分は解決出来ると考えています。

少子化高齢化、財政危機、年金制度問題、戦争危機、これらは経済が縮小してしまえばすべて悪い方向にいってしまうのです。

 

では、どうすれば経済成長が『普通の先進国並み』に出来るのでしょうか?

 

それには、適切な金融政策と財政政策によって低インフレ状態に持っていき、個人消費を活発化させる事が重要です。

 

金融政策リフレ政策については関連記事を参照下さい。

そして、ここではGDPの約6割を占める民間消費を活発化させる財政政策について説明します。

 

引用元 ガベージニュース

 

再度、こちらのグラフで確認します。

GDP成長率が著しく鈍化した時期は、まずは1989年にやってきます。

この年は一体何があったのでしょうか?

それは、消費税3%の導入です。

この年に、株バブルは天井を叩きバブルは崩壊しました。金融政策によるバブル潰しがあった事も事実ですが、民間消費に打撃を与える消費税の導入もGDPのマイナス成長に寄与しました。

 

それは、1997年以降のグラフに注目してもらえればさらに明確になります。

 

89年からの景気後退以降も、97年までは何とかプラス成長を保っていました。

しかし、97年を境に明確にGDP成長率が0%を下回りました。つまり、日本経済が本格的にマイナス成長期に突入したのです。

この97年は、消費税が3%から5%に増税が実施された年です

こちらは、97年前後の一人当たりの消費支出です。

 

97年の消費税5%増税から、明らかに消費は停滞しています。

 

おさらいとなりますが、日本のGDPの6割は民間消費によって構成されています。

民間消費が折れてしまえば、経済成長は当然出来ません。

つまり、個人消費に打撃を与える消費税の増税は、成長軌道に乗っていない今の日本にとっては絶対にやってはいけない事なのです。

 

2019年5月現在、10%への消費増税が10月に控えていますが、これもマクロ経済政策としては非常に危険な政策です。

 

いま、日本に必要なことは、経済成長をしっかり行うためには、個人消費を活発化させるための政策です。

 

つまり、消費増税どころか消費減税が必要なのです。

そんな事をしては、財政が危ないのではないか?日本の借金は大丈夫?

と言われそうですが、これについてはリンク関連記事を参照ください。

まずは、何より経済成長が必要であり、GDPの拡大をしなければ、すべての問題は解決しないどころか悪化してしまいます。

 

明るい日本の未来を作る為には、私たち国民一人ひとりが、このGDPを拡大させるマクロ経済政策をしっかり理解する事が大切なのです。

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リフレキャット

日経平均株価の最高値更新を祝して美味しいお酒を飲める日を心待ちにしています。テクノロジーの発展と豊かで明るい未来を想像しながら、今日も『時代おくれ』を聴いています。