【財政政策とは?】わかりやすく解説。

財政政策とは?

 

財政政策は、アベノミクスの2本目の矢である機動的な財政政策で、大きくその知名度上げました。

 

参考記事:アベノミクスとは?

 

ここでは財政政策とは何なのかを解説します。

 

財政政策

 

政府が、歳入歳出を通じて、経済に影響を及ぼす政策のこと。

中央銀行が行う金融政策とならぶ経済政策の柱です。

歳入面では増税(または減税)や国債発行の増減、歳出面では公共事業の拡大(または縮小)をすることによって、景気の拡大や抑制を図る政策です

情報提供:株式会社時事通信社

 

財政政策は、金融政策と並ぶ重要な景気の調整を図る経済政策の一つです。

参考記事:金融政策とは?

 

 

財政政策は、

 

どうやって国に資本を集め

どうやって国(国民)に分配

どうやって国を豊かにするか?

 

これを実現するための手段です。

 

それでは、どうやって国を豊かにするのか?

 

経済的に国を豊かにする為には、以下の3つが必要です。

 

成長

安定

再分配

 

① 経済成長でパイを拡大

② 成長した経済の安定化を図る

③ 極端な格差を防ぐ為に再分配をおこなって、経済を底上げ

 

3つの中で、財政政策の役割が担う中心分野は成長再分配です。

 

では、財政政策の手法を具体的に説明します。

 

財政政策の方法

 

まずは大きく財政政策を、歳入(税収および公債の発行)歳出(国家予算)に分けて考えます。

 

歳入

(どうやって資金を集めるか?)

 

財政政策を打つ原資となる歳入は、税収と公債の発行です。

 

画像:財務省ホームページより引用

 

ご覧の通り、財政政策の歳入は以下の構成です。

税収 ・・・ 約6

公債発行による収入・・・約4

 

税収と公債発行による違いを、それぞれ説明します。

 

税収

 

国の歳入の約6割は、国民からの徴税によるものです。

その種類には様々なものがありますが、代表的なものを3つ紹介します。

 

所得税

人々の所得に応じて徴税

 

消費税

人々の消費に対して徴税

 

法人税

企業の利益に対して課税

 

これら税制の創設、撤廃や税率の上げ下げは財政政策に含まれます。

ここで、2019年10月に実施された財政政策、消費税率10%への引き上げについて特筆しておきます。

消費増税という緊縮財政は、第2次安倍政権の大きな失敗と言えます。

経済の活性化を目指して行われたアベノミクスに逆行するように、消費税率の引き上げは個人消費の停滞を招きます。

アベノミクスの金融政策の効果を認める私でも、この消費税の増税はデフレ脱却の大きな足かせとなっており、大失敗と捉えています。

 

参考記事:消費税率10%への引き上げについて

参考記事:なぜ財務省は緊縮財政をやめないのか?

 

 

公債発行

 

国民からの税収で賄えない国家予算は、公債(日本国債)の発行によって資金を調達します。

これら国債の発行、調達方法も財政政策に含まれます。

 

建設国債

公共事業費や出資金・貸付金の歳出に充てるために発行する国債

 

特例国債(赤字国債)

 建設国債を発行しても、なお歳入が不足すると見込まれる場合に、政府が公共事業費以外の歳出に充てる国債。

 

国の借金と言われるものは、この日本政府が発行する国債のことを指します。

この国債の買い手の9割は日本国内ですので、国(政府)は国民からお金を借りていると言えます。

参考記事:国の借金とは?

 

それでは、これら税収と国債発行によって集めた資金を景気の調整や国の成長の為にどうやって使うか?

財政政策の見せ所である歳出について説明します。

 

歳出

(どうやって使うか?)

 

財政政策における歳出のポイントは

国(国民)にとって有効に、経済の発展に使うこと

です。

 

歳出の方法は多岐に渡ります。

 

社会保障

病気や老後の、社会的リスク発生時に分配する歳出

社会福祉

生存権を確保する為の生活困窮者への給付金等の歳出

公共事業

民間に任せていては最適量までの生産が行われない、インフラストラクチャー(社会資本)整備

教育投資

2019年10月に導入された幼児教育無償化や義務教育必要費への歳出

軍事費

軍事機器の購入や、自衛隊員の人件費等、国防の為の歳出

 

いくつもの歳出の方法の中から、一体どうやってお金を使えば国が豊かになるのでしょうか?

次は、効果的な財政政策について考えてみます。

 

正しい財政政策

 

日本の失われた20年と呼ばれる経済失政は、長引くデフレ不況によるものです。

デフレ不況下では、経済成長ができずに国民は失業率の上昇や賃金の下落とともに困窮します。

 

このような経済状況を脱却する為の財政政策を結論から書きます。

 

政府はとにかくお金を使え

 

これが1番大切です。

 

デフレ不況下では企業収益が下がり、国民の賃金も下がり、国民の消費も停滞します。

 

参考記事:デフレとは?

 

国民がお金を使わずに貯蓄に回しているのであれば、政府が国民に変わってがお金を使わなければいけません

 

当然ですが、

誰かの消費は誰かの所得

です。

 

国民の消費が減ってしまえば、国民の所得も減ってしまいます。

国を豊かにする財政政策は、国民の所得を増やす必要がある為、国が豊かになっている状態を国内総生産(GDP)の成長率で定義します。

国が豊かになっている状態

GDP(国内総生産)が

前年比で3%以上伸びている状態

 

GDP(国内総生産)は、国民の所得合計と等しくなります。

 

国内総生産が伸びているという事は、国民の所得合計も伸びており、国内の消費や投資も同じ分だけ伸びている事を示します。(三面等価の原則)

 

以上の事から、不況によってお金を使わない国民に変わって、政府の財政出動、とにかくお金を使う事が重要なのです。

 

ここからは今の日本で特に効果的な歳出方法に迫ります。

 

給付金(減税)

 

2019年10月から消費税率10%に引き上げられました。これによって、低所得者層から中間層の貧困化が加速します。

若者世代や年金生活の低所得者層には大胆に給付金を配り、消費を活性化させて経済の底上げを図る事が喫緊の課題です。

消費減税や復興税減税等の減税政策が理想なのですが、現状は増税路線を食い止める事は政治的に困難と言えるでしょう。

参考記事:なぜ財務省は緊縮財政をやめないのか?

 

であるならば、国民にその納税負担分を上回る大胆な給付金を配布すべきです。

 

 

インフラ投資(公共事業)

 

災害大国の日本では、防災対策を中心としたインフラ投資が必須です。まだまだ、国内の耐震化や堤防、治水ダムの完備などは足りていません。

政府財務省が緊縮財政を続けてきた結果、インフラ投資を削減し、高速道路等の老朽化も進んでいます。

 

画像:公共投資額の推移

 

公共投資を削減している場合ではありません。

予測されている首都直下型地震や、南海トラフ地震による対策としても、インフラ投資はすぐにでも必要なのです。

 

 

防衛費の増強

 

日本の防衛費は、先進国と並べてみてもまだまだ足りていません。

隣の大陸、中国では年々軍事費を増強しており、東アジアのパワーバランスは大きく変化しています。

画像:アジア3国の軍事費

 

残念な事に2018年には、日本の軍事費は韓国にも抜かれてしまいました。

今、日本の安全保障はかなり不安定化しており、防衛費への投資が必要です。

 

参考記事:日本の安全保障について

 

 

財政政策と金融政策

 

それでは、政府がとにかくお金を使うと言っても、財源はどこにあるのでしょうか?

世間では日本は借金大国であると言われています。

日本が借金大国であるという論説は、参考記事を読んでもらえればまったくの誤解であると理解頂けると思います。

参考記事:国の借金について

 

そして、ここで財政出動を行う上で必須な政策が金融政策です。

日本銀行の金融政策によって、日本円を発行して行うのです。

少しシンプルにしすぎた表現ではこうなります。

日銀がお金を発行して、

政府がお金を配る

 

少し詳しく言えば、政府が発行した国債を日銀が買い取り、その対価として日本円を市場に供給するという事です。

 

日銀は、金融政策によって貨幣を自由に発行できます。

貨幣発行の副作用はただ一つ。

インフレーション

これだけです。

 

そんな事をするとハイパーインフレーションが起こる!

といった批判が起こりますが、これは暴論です。

なぜなら、日本はデフレからです。

デフレ脱却までは、金融政策によってモノの生産を上回る貨幣を発行し、合わせてマネーを国民まで行き渡る財政政策を行う必要があるのです。

もしインフレが過熱したらはじめて金融を引き締めたり、増税すれば良いだけです。

デフレの状態でハイパーインフレの発生を危惧して何もしない事こそが危険であり、失われた20年の原因の大部分もそこにあるのです。

アベノミクスでは、金融政策を転換させて雇用を改善させました。

しかし、財政政策は機動的とはお世辞にも言えず、金融政策の効果を台無しにしていまったのです。(それでも金融緩和の実施がされただけマシだとも言えますが)

現在の日本の経済政策は、金融というアクセスを踏みながら、同時に財政というブレーキを踏んでいるようなものです。

そのブレーキが強すぎるがゆえに、再びデフレに戻ってしまいそうな状況と言えます。

 

今こそ日本はアベノミクスの原点に立ち戻り、金融政策をさらに強化しながら積極的な財政政策をおこなう必要があるのです。

 

 


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