なぜGDPはマイナスに転落したのか?【わかりやすく解説】

GDP6.3%の衝撃

 

ショッキングなニュースが舞い込んで来ました。

10~12月期GDP、年率6.3%減 5四半期ぶりマイナス

 

記事によれば、10〜12月GDPマイナスの理由は

消費増税の駆け込み需要の反動減

大型台風

暖冬による消費の伸び悩み

との事です。

 

影響がないとは言えませんが、本当の理由は別にあります。

 

結論から言えば、10月〜12月のGDPの大幅マイナスは、2019年の10月から実施された

 

消費増税率の10%への引き上げ

 

これだけです。

 

なぜなら、今回のGDP推計では消費増税前の駆け込み需要とその反動減をかなり除去する方法で行われている為、反動減の影響は大きくありません。

台風の影響に関しては、10-12月の各地方の景気動向指数において台風被害のあった地域もなかった地域も同じように悪い状況です。

 

また、暖冬とは12-2月までの平均気温が高いことをいいます。

今回発表になった10-12月期のGDPは、現速報の段階では、12月の統計数字は含まれていないため、暖冬の影響もほとんど無いと言っていいでしょう。

 

恣意の有無は不明ですが、この記事は消費増税引き上げによる悪影響をうやむやにする極めて誤った内容だと言えます。

参考記事:そもそもGDPとは?

 

 

なぜ消費税率10%への引き上がマイナス成長の原因と言えるのか?

 

消費税率10%増税の悪影響【わかりやすく解説】

 

10%増税に引き上げる前から、当サイトでは増税による悪影響に警鐘をならしていました。

消費税率の引き上げが日本経済に大打撃を与える理由もリンク記事に記してあります。

 

あえて単純化して表現すれば、消費税という徴税方法は、日本国民の消費に対するペナルティと言えます。

しかも、消費税はすべての人に平等に課せられる為、低所得者や貧困層にとっては厳しい税法なのです。

当然、弱者に厳しい税率を引き上げれば、格差は拡大し消費は激減します。

日本のGDPの役6割は、個人消費によって構成されています。

参考記事:GDPとは?

 

したがって、消費税率の引き上げによって消費が停滞すれば、GDPが縮小するとは至極当然なのです。

 

消費税を上げるだけでは税収は増えない

 

日本は財政が厳しいから、消費税の増税はやむを得ないと思っている人も多いでしょう。

ここでは、消費税増税が本当に税収を増やすかを考えてみます。

 

消費税10%への流れ

1989   3% 

⬇︎

1997  5%

⬇︎

2014年 8%

⬇︎

2019  10%

 

1989年の税収が消費税の増税によって、どのように増えたのかを検証します。

 

税収総額

1989年(3%)  54.9兆円

2014年(8%)      55.5兆円

 

驚くことに税収総額は5%を経て8%に至るま、ほぼ横ばいです。

 

出典:毎日新聞電子版

 

それもそのはずです。

 

税収=名目GDP×勢率×税収弾性値

 

税収は、この式で成り立っているため、そもそも消費の減退によってGDPが縮小してしまえば、どれだけ税率を引き上げても税収は増えないのです。

それでは、この1989年以降における部門別の税収はどうでしょう。

 

高額所得税

1989年(3%導入)  21.4兆円

2014年(8%)  17.6兆円 ⬇︎

 

高額所得税収は減少。

 

法人税

1989年(3%導入)  21.4兆円

 2014年(8%)     10.3兆円 ⬇︎

 

法人税収も減少。

 

消費税

1989年(3%導入) 3.3兆円

 2014年(8%) 17.2兆円 ⬆︎

 

消費税収は激増。

 

そうです。

消費税による税収が増える一方で、増税による景気の悪化によって、その他の税収が減っています。

つまり、

税収の構成が、企業や高所得者への負担が軽くなる一方で、庶民や低所得者からも平等に徴税する消費税の割合が増えた

と言えます。

 

政府はなぜ増税路線を続けるのか?

 

それでは、なぜ政府は税収が増えないにも関わらず、景気を冷やし格差を拡大する増税路線を続けるのでしょうか?

 

そこには徴税権や予算編成権という強大な権力を持つ財務省の存在があります。

 

なぜ財務省は緊縮財政を止めないのか?

リンク記事で内容を記載してありますので、ご参照下さい。

 

『いや、それでも国の借金が大変だから少しでも税収が必要なのでは?』

と思った方は、こちらを一読下さいませ。

【国の借金とは?】わかりやすく解説

 

いずれにせよ、この歪んだ緊縮財政路線の転換が図られない限り、日本経済の未来は厳しい見方をせざるを得ません。

 

世論に語りかけるメディアも、経済に関しては正しい認識を全くもってないばかりか財務省に忖度しているとも取れる報道が散見されます。

 

これは、増税前のとあるニュース報道ですが、いかに間違った見解を吹聴していたかがおわかり頂けると思います。

 

TV局を子会社に持つ大手新聞社は、財務省から軽減税率という特権をもらいながらも、消費増税を煽ってきました。

 

真相はわかりませんが、メディアに混乱させられないように私たち一人ひとりが正しい知識を持つ事が大切だと感じています。

 

 

 

これからの対応は?

 

さて、次の1〜3月のGDPには、新型コロナウイルスによる国内消費や貿易収支の悪化が必ず反映されます。

これらを加味すると2020オリンピックを前に、今日本経済はデフレ不況という失われた時代に舞い戻ってしまう危険を孕んでいます。

参考記事:失われた20年とは?

 

それでは、この経済の悪化にどう対処すれば良いのでしょうか?

可能不可能は置いておいて以下の政策が必要です。

消費税率の減税

追加金融緩和

財政出動(低所得者層への給付金等)

 

増税によって悪化した経済は、減税によって再起を目指すべきです。

補正予算を組んで出来る限りの財政出動を行い、金融緩和をさらに強化して雇用を確保していく事が大切です。

 

雇用が拡大し、物価が上昇するプロセスを作るために、金融政策と財政政策のアクセルを踏む事が、今日本政府に求められています。

 

 


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