コロナショックへの経済対策は?【わかりやすく解説】

コロナショックに必要な経済対策とは?

《2020年6月更新》

 

当記事の信頼性

日本の未来を応援するネコ(@lemon_remon_1

この記事を書いている私は、株式を中心に資産運用をしながら金融経済分野を研究しています。日本には明るい未来が待っている事を信じて執筆しています。

 

先日、2019年11月の武漢で発生した新型コロナウイルスから発生した経済危機について記事にまとめました。

参考記事:2020年 株価大暴落の原因について

 

東京オリンピックの延期が確定し、日経平均株価は急反発しています。

3/25日10時現在の日経平均株価

 

さらにその後、2020年6月には日経平均株価は大反発してコロナ発生前の水準にまで指数を戻しています。

2020年6月8日現在の日経平均株価

 

この推移を見て改めて、新型コロナウイルスの感染拡大によって起こった株価の大暴落は凄まじいものだったと実感します。

 

そして私がその大暴落よりも驚愕したことはその後の株価の反発(急騰)です。

 

なぜ、このような事がおこったのでしょうか?

 

世界ではロックダウンが緩和され、少しづつ経済活動が再開されはじめましたが、感染拡大に対しては依然として予断を許さない状況です。

 

この記事では

経済対策の現状

今後の株価と経済について

日本政府が行うべき経済対策

 

これらについて解説します。

 

 

アメリカの経済対策

 

 

アメリカはコロナショックによる消費・投資の激減に対応する為に

*政策金利の引き下げ(0金利)

*7000億ドルの量的緩和政策

この2つの金融緩和策を発表しました。

参考記事:金融政策とは?

 

さらに、トランプ政権は財政政策にも舵を切ります。

 

大規模経済対策 民主党に法案の早期成立求める トランプ大統領

(中略)
トランプ政権は新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響を和らげるため、総額2兆ドル(220兆円)に上る大型予算を計画していますが、民主党が、大企業を優遇して労働者を重視していない、などとして内容の修正を求めていることから法案の議会承認のめどは立っていません。
 
NHK news webから引用
 
 
出だしのアメリカはスピーディーに大規模な経済対策に乗り出しました。
 
 
アメリカでは外出禁止が出ている地域もあり消費の激減は避けられません。
 
 
事実、2020年4月のアメリカの失業者数は、悲惨な結果となりました。
 
 
 
 
 
これは、アメリカの非農業部門雇用者数の推移です。
 
 
リーマンショックとも比較にならないほど多くの国民が職を失ってしまったのです。
 
 
その数、約2000万人です。
 
 
 
これらの経済ショックを和らげるために、金融緩和や給付金などの積極財政によって対策を講じています。
 
 
 
 

主要国の経済対策

 

これは主要国の、新型コロナウイルスにの悪影響を緩和する為に打ち出された経済対策一覧です。

画像出典:日本経済新聞電子版

 

対GDP比でもさすがにアメリカは突出しています。

 

また、長らく財政出動を拒んで来たドイツも今回ばかりは新規国債を発行して大規模な財政政策に乗り出しています。

 

オーストラリアも10日間で、金融政策と財政政策によって10倍規模にまで対策額を増やしました。

豪、新型コロナの経済対策12兆円 中小企業、低所得者支援

 
 
世界各国がそれぞれの経済対策に取り組みだしました。
 
 
今回のコロナウイルス感染拡大による経済への悪影響は、株価暴落のみならず実体経済にもすぐそこまで迫って来ています。
 
 
経済対策の内容ももちろん大切ですが、緊急で今問われているのは、経済対策のスピードなのです。
 
 
次は、日本の経済対策について見ていきます。
 
 
 

日本の経済対策

 

コロナ対策における金融政策

3月16日、日本銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて日銀政策決定会合を前倒しして実施しました。

 

その中で決定した内容です。

 

①ETF(上場投資信託)の買い入れ額

年間6兆円 ➡︎ 年間12兆円

②REIT(不動産投資信託)の買い入れ額

年間900億円 ➡︎ 1800億円

③企業が発行するCP(コマーシャルペーパー)と社債の買い入れ額

社債は4兆2000億円・CPは3兆2000億円(9月末までに2兆円増額)

④9月末まで0%金利で民間銀行に貸し出し

経済的にダメージを受けた人への融資を増やす目的

 

 

さらに緊急の財政政策も開始されました。

 

5,000億円規模の「新型コロナウイルス感染症特別貸付制度」を創設

 

危機関連保証制度の発動

◉支援の規模

臨時休校対策  約2,500億円

雇用調整助成金  1,200億円

資金繰りの支援  1兆6,000億円

 

また、減税政策や現金給付金の案も浮上しています。

新型コロナ対策で全国民に「現金10万円」? 専門家が指摘する“他にやるべき事”

[画像] 新型コロナ対策で全国民に「現金10万円」? 専門家が指摘する“他にやるべき事”

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、安倍晋三首相は追加経済対策を講じるという。

全ての国民に現金給付する方向で、当初は2万円の給付を検討していた。

ところが、アメリカの1兆ドル(110兆円)の財政出動(21日現在で2兆ドル)に触発されたのか、1人10万円を国民に給付する案も浮上

その後、商品券を配布する案も検討され始めた。

最終的には総額で30兆円を超える経済対策になりそうだ。

出典:デイリー新潮

 

この記事から約1ヶ月を経て、全国民への一律10万円給付が実現しました。

 

さらに積極的に財政を拡大する為の2次補正予算がくまれ、私が予想していたよりも大きな財政政策が打たれる流れになってきました。

ここからどれだけスピーディーに、しっかりとした財政政策を行っていけるかが極めて重要です。

参考記事:財政政策とは?

 

日本に必要な経済対策は?

 

結論から言えば、金融政策と財政政策の規模もスピード感も現状の案では全く足りません。

最低でも以下の規模をスピーディーに実施する必要があります。

 

金融政策

✓量的緩和80兆円の増額

 

財政政策

✓5%への消費減税

✓10万円の現金再給付

 

財政支出の規模は緊急で約30兆円、最低でもこの程度の政策が必要です。

減税政策では自民党内でも少しづつ声が上がってきました。

2019年 11月 29日 2:26 PM JST

消費税5%へ減税望ましい、補正予算最大15兆円必要=自民安藤氏ら提言

[東京 29日 ロイター] – 自民党の安藤裕衆院議員らは29日、大規模な財政出動と減税が望ましいとの提言書を取りまとめ、西村康稔経済再生相に手渡した。
消費税率は5%への引き下げが望ましいが、次善の策として軽減税率の5%への引き下げを提言
2019年度補正予算は10-15兆円、20年度も同額の特別枠が必要としている。

 

また、商品券での配布も検討されているようですが、これでは経済対策の効果が薄れてしまいます。

なぜなら、商品券では家賃も払えなければ光熱費やローンも支払う事ができません。

今、コロナウイルス感染拡大によって倒産の危機を抱えている方々を商品券で救う事はできないのです。

 

一方で、仮に消費税減税の話が進めば財務省を中心に消費減税への激しい抵抗が起こることは間違いありません。

麻生財務相が消費税減税否定

麻生財務相が消費税減税否定
閣議に臨む安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相(右)=13日午前、首相官邸(春名中撮影)

 麻生太郎財務相は13日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた追加経済対策として消費税などの減税措置を講じることについて、「一律減税したって(景気)刺激にはならない」と否定的な見方を示した

併せて、ポイント還元などの給付措置の方が効果があると説明した。

出典:産経新聞

 

このように、政府与党内でも経済対策には温度差があります。

麻生財務大臣が財政政策に否定的な事は、長年の緊縮財政を続ける財務省の反対が強い方を示唆しています。

参考記事:なぜ財務省は緊縮財政をやめないのか?

 

ハッキリ言います。

緊急な財政政策を行うべき非常事態に、モタモタしていては救うべき人も救えません。

経済が危機に陥るという事は、倒産する企業が溢れて失業者が溢れる事を意味します。

経済対策失策の代償は私たち国民が被る事になるのです。

一刻も早く、金融政策と財政政策の追加策を切に願っています。

 

経済対策の財源はどうする?

 

この手の話をすると日本の国家財政は厳しいので、それだけの給付金を行うのは難しいのではないか?

という意見も必ず出てきます。

しかし、日本の財政はそこまで厳しいもので無いという事は、財務省も認めています。

参考記事:務省も認めた日本の国家財政の健全性についてはこちら

 

それでは、どうやって財源を確保するのか?

とても単純化して言えば

日銀が円を刷って財源に充てる

です。

 

少し詳しく言えば、今回の経済対策に当たる財源は、政府が国債を発行する事によって資金を調達します。

その国債を引き受けるのは、政府の子会社である日本銀行です。

日本銀行が日本国債を買い入れて、代わりに資金を政府に支払うのです。

政府は、発行した国債の対価として日銀が刷った円を受け取り、経済対策に充てるという流れです。

つまり

日本国債の発行

追加の金融緩和(日本国債の買入れ)

 

この2つの政策で、減税政策(約15兆円)も国民一人当たり10万円の給付金(約10兆円)は容易に可能です。

日本銀行が日本円を大量に供給して考えられる危険な副作用は唯一、ハイパーインフレーションのみです。

参考記事:世界のハイパーインフレについて

 

ただ、このまま新型コロナウイルスの感染拡大が続けば世界恐慌のような大デフレが待ち受けています。

インフレーションどころの話ではありません。

今はとにかく感染拡大を食い止め、少しでも早く大胆な経済対策をとって、日本経済が困窮しないように気をつけなければいけません。

ここからの経済対策についてさらに詳しくは、下記リンク記事へどうぞ⬇︎

【新型コロナウイルスが不安な方へ】COVID-19の危険度をわかりやすく解説