資本主義とは?【わかりやすく解説】

資本主義をわかりやすく解説

 

 

1991年、東西冷戦の終結によって社会主義国の代表格であるソビエト連邦が崩壊しました。

 

破壊されるソ連の指導者レーニン像

 

資本主義国アメリカ

VS

社会主義国のソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)

 

この冷戦にアメリカを代表とする資本主義陣営が勝利した事で、社会主義はその限界を露呈します。 

 

そうして世界経済は資本主義が主流となりました。

 

では、私たちが生きる資本主義社会とは一体何なのでしょうか?

 

資本主義はしばしば批判にさらされます。

 

資本主義は権力者が大衆から搾取するシステム

資本主義は貧富の差を拡大させる

 

そんな資本主義ですが、世界で長く採用され、産業発展をさせてきた事も事実です。

 

 

ここでは

✔️資本主義とは何か?

✔️資本主義のメリット・デメリットは?

✔️知っておいて損はない事

 

これらを中心にわかりやすくお伝えします。

 

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この記事を書いている私は、株式を中心に資産運用をしながら金融経済分野を研究しています。日本には明るい未来が待っている事を信じて執筆しています。

 

 

資本主義とは?

 

第2次世界大戦終結後は、世界の経済体制が大きく2つに分かれました。

 

✅資本主義陣営(西側諸国)

 アメリカ・日本・イギリス・西ドイツ・イタリア・スペイン・ポルトガル・オランダ・ベルギー他

 

✅共産(社会)主義体制(東側諸国) 

ソビエト連邦・中央ヨーロッパ・東ヨーロッパの衛星国(ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、チェコスロヴァキア、東ドイツ、ポーランド)

 

画像出典:Wikipedia(青が西側・赤が東側陣営)

 

資本主義国は自由主義国とも言われ、日本も資本主義陣営であり西側諸国と見られていました。

 

資本主義

(しほんしゅぎ・英:capitalism)または資本制は、営利目的の個人的所有者によって商業や産業が制御されている、経済的・政治的システム。

Wikipediaより引用

 

資本主義をとても単純化して表現すれば

資本を元手に自由に経済活動を行える社会

と言えます。

 

例えば資本主義はあなたが『こんなラーメン屋を出店したい』と思えば資本(開店資金)を集められれば、自由に挑戦出来ます。

 

一方で、社会主義や共産主義を採用している国ではそんな訳にはいきません。

 

ソビエト連邦が採用していた社会主義経済は計画経済と呼ばれます。

 

計画経済は、国家が生産・分配・流通・金融を統制し、生産手段がすべて公有化されます。

参考記事:共産主義と社会主義についてはこちら

 

資本主義は

 

✔️自由に経済活動が行える事

✔️構造上、民主主義と相性が良い

 

この2つが特徴です。

 

 

 

資本主義とアダムスミス

 

✔️市場の自由競争と見えざる手

 

現代にまで続く資本主義を理解するには、アダムスミスが書いた『国富論』を確認する必要があります。

 

産業革命以降の資本主義を発展させる理論的支柱となったが、アダムスミスによる『国富論』です。

 

画像出典:Wikipedia/アダムスミス

 

アダム・スミス(Adam Smith、1723年6月5日- 1790年7月17日)は、イギリスの哲学者、倫理学者、経済学者である。スコットランド生まれ。

主著に倫理学書『道徳感情論』(1759年)と経済学書『国富論』(1776年)がある。

Wikipediaより引用

 

経済学の歴史は意外と浅く、国富論が学問として初めて経済学が体系化された著書と言われています。

 

スミスは国富論で、産業革命以前にイギリスで行われていた重商主義政策を批判しました。

 

✔️ 重商主義政策

外国貿易を通じて国富の増大を図る政策。

イギリスの国王から特権を受けた一部の大商人を中心として行われていた。

 

この重商主義に対してアダムスミスは

市場において国家の統制や介入を排除すべき

と主張しました。

 

アダムスミスは、市場経済での自由な競争によって生産性が高まり、国富が増大すると考えたのです。

 

✅資本主義の『見えざる手』

 

個人個人が自分の利益を追求することによって、『見えざる手』に導かれるかのように社会全体の利益にもなっている。

 

アダムスミスは市場競争において、世間では受けが良くない『個人の利己心』について着目しました。

見えざる手(みえざるて、英: Invisible Hand)とは、アダム・スミスの『国富論』第4編第2章などに現れる言葉である。

Wikipediaより引用

 

人間は誰しも、『お金を設けたい』や『豊かな生活がしたい』などの利己心があります。

もちろん利己的である事は健全ではあるのですが、利己心が強烈な人は、一般的に倦厭される風潮があります。

しかし、スミスは人間の利己心を肯定しました。

経済活動において、利己心こそが経済活動のエネルギーであり、経済を発展させる原動力であるとしたのです。

 

つまり、資本主義下において

お金を稼ぐ = 経済を発展させる

= 世の中の為になる

 

資本主義経済下で利益を得るという事は、市場競争において消費者から支持される事を意味します。

 

アダムスミスの国富論で使用された見えざる手という表現は、現代においても、使用されています。

 

ただ勘違いされる事も多いのですが、アダムスミスは市場において好き勝手な利己的行動のすべてが良いと考えていたわけではありません。

自由な市場には、各個人において最低限のモラルと責任を前提としていました。

極端に利己的になり、好き放題をやってしまうと、市場は混乱を招きかねません。

 

市場において、国家の介入を最小限に抑えながらも経済発展に寄与する自由競争が望ましいとスミスは考えていたのです。

 

 

資本主義のメリット

 

世界の大半が採用する資本主義システムですが、そのメリットは何でしょうか?

 

✔️ 自由に経済活動が出来る

✔️ 競争原理の中で発展する

 

自由に経済活動が出来る

 

資本主義の醍醐味は自由な経済活動が出来る事です。

 

これは大きなメリットが沢山持っています。

 

自由な市場競争の中で支持を得る(利益を得る)事ができれば、市場の資本を集める事が出来る

 

自分のアイデアや努力次第で、富を得られる

 

誰でも事業や資産の所有権を持てる(私有財産制)

 

自由に買い物が出来る

 

資本主義は、市場競争の中で支持を得た人が大きな富を得られます。

 

これが『資本主義は格差社会を生み出す元凶』といった批判を浴びる事も少なくありません。

 

しかし、自由な経済活動を阻害してしまえば、私たちは好きな商売を始めることや、好きな買い物をする事すらも難しくなってしまいます。

 

共産主義や社会主義主義では、格差を是正する平等な社会を目指す一方で、計画的な経済活動が基軸となります。

 

平等を求めるが故に配給制が行われ、自由な買い物やさまざまな経済活動が制限されてしまうのです。

 

資本主義社会に住む私たち日本国民にとっては当たり前の経済活動ですが、少し前まではそうではない国も多く存在したのです。

 

競争原理が国の発展を促す

 

市場における自由な競争は、発展を促します。

 

✅ より低価格で

✅ より高品質で

✅ より面白いシステムで

✅ より早く

 

例えばこれらの項目を改善して各企業やお店が自由経済下で競争をします。

 

この競争によって街の消費者から選ばれた人気店は利益(資本)を得る事ができます。

 

そうなれば、新しい投資に資本を回してまた改善されます。

 

このような流れで、資本主義における自由経済は、国の発展に寄与していくのです。

 

✅需要と供給

 

資本主義と自由主義市場経済を理解する上では、この需要と供給と均衡価格は極めて重要な為、ここで紹介します。

 

一般的に自由な市場競争が行われてると、価格は需要と供給によって調整されます。

この調整された価格を均衡価格と呼び、消費者、生産者の双方の取引メリットの最大化する価格と言えます。

 

✅供給 <  需要 = 価格上昇

✅需要 <  供給 = 価格低下

 

市場競争下においては、買いたい人(需要)が売りたい人(供給)を上回れば価格は上昇します。

反対に、売りたい人が買いたい人を上回れば価格は低下します。

 

最近では、新型コロナウイルス感染拡大によって起こったマスク不足による価格上昇がいい例でしょう。

供給(マスク生産量) <  需要(マスクへの需要)

参考記事:新型コロナウイルスと経済について

 

アダムスミスは、市場の見えざる手によってこの均衡価格に導く事で、国富を最大化させられる事を説いたのです。

 

共産主義が採用する計画経済と比較してみましょう。

 

計画経済では、政府によって生産量や価格が予め決定されます。

 

政府によって決められ価格は、均衡価格(生産者と消費者の利潤が最大化する価格)を作れませんので、大きな経済的ロスを発生させる事になります。

例えば

✔️買いたい人が十分に買えない

✔️売りたい人が十分な利益を得られない

 

計画経済や独占市場ができる事によって需要と供給曲線が乱れてしまえば、自由競争による市場の恩恵を受けられずに、国の発展を阻害してしまう事になるのです。

 

需要と供給と均衡価格の考え方は、物価や労働市場、資産市場などあらゆる面で使われるものですので、押さえておくと良いでしょう。

 

 

資本主義のデメリット

 

これが一般的に言われる資本主義のデメリットです。

 

✔️ 自由な競争による格差の拡大

✔️ 資本家は富や権益を独占する

 

例えば、自由な競争によって、勝った人は市場の資本(利益)を得る事ができます。

 

しかし、残念ながら負けてしまった人(資本がなくなった人)は倒産や廃業で市場から撤退を余儀なくされます。

 

自由に事業を始めるということは、当然としてリスクも伴うという事です。

 

これによって格差が広がってしまうというのです。

 

また、資本主義下では資本を持つ方が有利になります。

 

多くの資本があれば、多くの投資を行えますから、市場の競争では当然有利になるのです。

 

なので、労働者(雇われる人)は資本家に労働力を搾取されるだけで、この逆転を起こすことは難しいと言われます。

 

 

資本主義の弱点を克服する方法

 

前述した、一般的に言われる(批判される)資本主義のデメリットですが、これらは実は2つの事によって補うことが出来ます。

 

 マクロ経済政策

 資産形成と運用

 

それでは、一つづつ解説します。

 

マクロ経済政策

 

大きな資本主義のシステム(格差の是正)を解決する方法は、マクロ経済政策です。

 

日本では残念ながら、バブル崩壊以降に大勢の失業者が出て、失われた20年という経済停滞が起こってしまいました。

参考記事:失われた20年とは?

 

これは、マクロ経済政策に失敗した事を意味しています。

 

資本主義のデメリットと言われる格差是正には2つの施策が必要です。

 

✔️ 再分配政策

✔️ 金融政策

 

◉ 再分配政策

再分配政策とは、低所得者層に対する資本の分配です。

 

これにはさまざまな形がありますが、現日本で行われている代表的なものは生活保護給付金があります。

 

ただ、日本の再分配政策はバブル崩壊以降はほとんど機能していません。

 

むしろ弱者には厳しい政策が次々と実施される事となります。

 

この最たるものが

消費税率の引き上げをはじめとした緊縮財政

です。

参考記事:なぜ財務省は緊縮政策をやめないのか?

 

消費税率には、富裕層にも低所得者層にも同じ比率で負担がのしかかります。

 

これでは、生活費が収入の大部分を占める低所得者層のほうが消費税率の負担が大きのは当然です。

 

バブル崩壊後の日本では、資本主義の欠点である格差に対して、効果的な再分配政策が打てていません。

 

国民皆保険制度など戦後の成功した政策によって、世界各国に比べ格差が少ない方だとは言われていますが、一億総中流といわれた時代からは格差が進んでしまった事は否めないでしょう。

 

2020年4月現在、世界は新型コロナウイルスの感染拡大によって世界恐慌への突入が危惧されています。

【新型コロナウイルスが不安な方へ】COVID-19の危険度をわかりやすく解説

 

 

今こそ

徹底、かつスピーディな再分配政策が

是が非でも必要

なのです。

 

◉ 金融政策

 

もう一つ、資本主義の欠点を補う政策は金融政策です。

参考記事:金融政策とは?

 

金融政策についての詳しい詳細は参考記事をご覧いただければと思いますが、金融政策は資本主義のデメリットを補完します。

 

✔️適切な金融政策は市場競争を活発化させる

 

市場競争は、金融政策によって大きく変わります。

 

実は、自由な競争が国を発展させると書きましたが、あくまでこれは金融政策が伴っている前提です。

 

金融政策が行われておらず、市場の競争が停滞すれば、発展どころか価格競争に集中します。

 

市場競争が価格競争のみ集中してしまえば、品質は次第に低下します。

 

価格競争が集中的に行われれば、コスト(人件費や原価比)を抑えるしかなくなるからです。

そうして人件費の削減、リストラや採用の縮小が世の中に広がれば、デフレ経済の完成です。

参考記事:デフレの原因をさらに詳しくはこちら

 

そして何よりも金融政策が適切に行われていれば、市場競争に敗れた人の受け皿を作る事が可能です。

 

市場競争に敗れても

新たに就職する場所がある

そんな好景気な環境を作るのが金融政策の役割です。

 

残念ながら、バブル崩壊以降の日本においては、アベノミクスまでの約20年間もの間。金融政策も失敗を続けてしまいました。

参考記事:アベノミクスとは?

 

資産運用

 

資本主義システム全体から見れば、マクロ経済政策が極めて重要です。

 

一方で資本主義の特性は、自分の資産の所有権を持てる事と説明しました。

 

個人の視点で見れば、この特別を存分に活かすことが自由な経済環境を利用する事が為必要です。

 

例えば

自分の資産を持つ

という事です。

 

参考記事:産運用とは?わかりやすく解説

 

一口に資産を持つと言っても、いろいろな形があります。

 

事業を持つ

✅株式を持つ

✅不動産を持つ

✅外貨を持つ

 

この他にもさまざまな資産の形があります。

資本主義経済では、労働者でありながらもこのような資産を持つ事は可能なのです。

なぜなら資本主義下では

自由な経済活動が保障されている

からです。

 

特に昔と違って現代では、少額から株式などの資産を積み立てて行く事も可能です。

労働者でありながら、個人で株式を持つ(事業のオーナーの1人として参加する)という事ができることも資本主義の醍醐味なのです。

参考記事:実践株式投資ブログはこちらへ

 

また、残念な事に日本では義務教育に金融や経済が組み込まれていません。

これは、私たちが金融や資本主義について知っているようであまり知らない現状の原因となっていると考えます。

 

一人一人が金融に興味を持ち、正しい経済政策を理解する事が出来れば、もう二度と失われた20年のような失政を繰り返さないのではないかと思います。

 

 


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