✅本記事の内容
✔️プロスペクト理論って?
✔️プロスペクト理論は資産運用に活かせる?
プロスペクト理論とは?
プロスペクト理論(プロスペクトりろん、英: Prospect theory)は、不確実性下における意思決定モデルの一つ。
選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。
Wikipediaより引用
何やらむずかしく見えますが、プロスペクト理論を簡単に言えば
人は得をするよりも損を避けたい
得したい < 損しない
という人々の心理的傾向の事をいいます。
【例①】
①必ず10万円もらえる
or
②ジャンケンで勝てば20万円もらえる。負けたら何もらえない。
この質問、あなたはどちらを選びますか?
多くの人は①を選びます。
多くの人は『何ももらえない』という損を避けて、少なくても確実にもらえる方を選択します。
損をする可能性 < 確実な得
【例②】
①必ず10万円が没収される
or
②ジャンケンで負けたら20万円が没収される。勝てば1円も没収されない。
この時は、多くの人は②を選びます。
確実に損をしてしまうよりも、損する事を避けたいが為に、ジャンケンをしてしまうのです。
確実な損 < 損失を回避できる可能性
このように私たちは、得をするよりも損失を回避する傾向や、幸せになる事よりも苦痛を回避する傾向があります。
この心理的な傾向をプロスペクト理論といいます。
プロスペクト理論を資産運用に活用する
このプロスペクト理論は、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンによって提唱され、行動経済学における代表的な成果として知られています。
経済学から生まれたこの理論は、資産運用や投資活動に大きく活用できます。
わたしたちが損失を回避する傾向がある事を知っておくだけでも良いでしょう。
下記は、資産運用においてありがちな失敗行動です。
✅損切りが出来ない
✅利益の確定が早い
これらは、典型的なプロスペクト理論(損失回避性)ゆえの行動です。
例えば、購入した株式が予想と違い値下がりをしたとします。
ただ、ここで値下がりした株式を売却できない投資家が多いのです。
なぜなら値下がりをした株式の売却は、投資家にとっては損失を確定する事だからです。
この場合、さらに値下がりするリスクは軽視され、損失がどんどん膨らんでしまう事があります。
反対に、購入した株価が値上がりをしたときにすぐに売却してしまうパターンもあります。
この場合は、ふたたび株価が下がって損をしてしまう事が怖くて利益の確定が早く、その後の値上がりによる利益を逃してしまうかもしれません。
資産運用を本当に成功させるには
その他大勢の人と反対の行動をする
事が重要です。
例えば株式投資で言えば、
✔️みんなが買っている時に売り
✔️みんなが売っている時に買う
という事です。
安い時(みんなが売っている時)に買い、高い時(みんなが買っている時)に売る事は商売でも投資でも基本的な行動です。
これをプロスペクト理論に当てはめるとこうなります。
①予想と反した下落は損切りをする
②上昇した資産の利益確定は慎重に
この2点ができるだけでも、その他大勢の投資家とはちがう行動が可能です。
この2点は、資産を減らさずに資産を最大化する上で極めて重要です。
また、長期投資においては値下がりを時間軸によってリスク分散ができるドルコスト平均法がおすすめです。
いずれにせよ損切りと利益の確定のタイミングは、資産運用においてプロスペクト理論を大いに活用できるのです。
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