森喜朗元総理への批判について
さて、最近マスコミを賑わしていたこのニュースは、森喜朗元総理が五輪会長を辞任することで決着がつくことになりそうです。
森喜朗会長が辞任へ、「女性蔑視」発言で引責…後任に川淵三郎氏
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)は11日、女性蔑視と受け取れる自身の発言の責任を取って辞任する意向を固め、組織委幹部らに伝えた。
12日の組織委の緊急会合で表明する。森氏は11日、組織委評議員会議長の川淵三郎・日本サッカー協会相談役(84)に後任会長への就任を要請、川淵氏は受け入れた。
引用元:読売新聞WEB版

私の、森元首相の発言から辞任にいたる経緯への私の感想は、残念というひと言に尽きます。
この理由は、マスコミの批判によってオリンピック開催に向けて無償で頑張っていた政治家をひきずり下ろすという悪しき前例がまたひとつ、出来てしまったからです。
あらかじめ断っておきますが私自身、女性を蔑視したり性別を理由に差別をすることは反対です。
しかし、今回のマスコミがおこなった森元総理への集中的な吊しあげは、いじめ以外のなにものでもないと考えています。
そもそも今回の森元総理の発言を批判した人の中で、実際の発言の全文を確認した人はどのくらいいるのでしょうか?
下記は2/3に行われた日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会での問題とされる発言の全文です。マスコミが切り取って批判していた箇所を赤文字で、印象の重要なポイントを黄文字で装飾してあります。
これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。
だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。
これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかる。女性がなんと10人くらいいるのか今、5人か、10人に見えた(笑いが起きる)5人います。
女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。
誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。
結局女性っていうのはそういう、あまりいうと新聞に悪口かかれる、俺がまた悪口言ったとなるけど、女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言っていて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。
私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。
みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。
ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。
さて、全文を読んで女性を蔑視しているという感覚は、マスコミが切り取っただけの印象とは大きく変わりはしないでしょうか?
ここで再度、冒頭に引用した読売新聞の記事からの引用をします。
女性蔑視と受け取れる自身の発言の責任を取って辞任する意向を固め、組織委幹部らに伝えた
記事には『女性蔑視と受け取れる』と書かれていますが、この発言の全文を読めばたしかに受けとり方次第です。
私は、この発言の全文を見て『森元首相の発言に女性蔑視はなかった』と言いたいわけではありません。私が言いたいことは、マスコミは女性蔑視と受け取れる発言を批判をするのであれば、全文を報道しなければフェアじゃないということです。
また、マスコミからの報道で森元首相を批判することは自由ですが、全文を見てから批判しなければフェアじゃないでしょう。
【参考記事】
森元首相の人物像
森元首相は話しが本当に面白く、話し始めたらみんな聞き入ってしまうという話好きな方だそうです。
発言全文の記事からも笑いが巻き起こっていたことからもわかるように、話をおもしろくするサービス精神ま含んでいたように思います。(マスコミの批判の前では嘲笑のようにすら受け止められます)
そもそも今回の会長という役職に関しても、無償でやるという前提で引き受けたとのことです。また、どうしても発生してしまう報酬については寄付に回していました。
さらに森元総理は、週に3回の人工透析を受けながらの職務でした。オリンピックの成功と日本国家のために、83歳という高齢しにて、体調も万全とは言えない中で7年間の無償の職務に携わってきたことをマスコミは、報道したのでしょうか?
森元総理が記者会見で逆ギレをしたと批判の報道がありましたが、その気持ちがわかる気がします。
明らかに偏向報道としか言いようがありません
マスコミの煽りと全体主義
日本は歴史上、マスコミの世論操作で大きく道を誤ってしまう局面が多くありました。
日本人は真面目で優しい人が多いですから、一方でマスコミへの誘導に耐性がついていません。(もちろん日本人だけの特徴ではなくどこの国でもあることですが、日本の歴史を振り返ると扇動されやすい場面が多くありました)
最近のコロナ禍では、『マスク警察』や『自粛警察』がいい例として挙げられます。
毎日、センセーショナルに新型コロナウイルス新規感染者数を報道し、国民の不安を大きく煽ってきました。
すると真面目な日本国民の中では、マスクをしない人を攻撃したり、営業自粛をしない人への攻撃が始まりました。マイルドな監視社会ともいえる全体主義が、マスコミによる世論誘導からうまれたのです。
✔️日中戦争への開戦
✔️大東亜戦争の開戦
✔️自虐史観の扇動
✔️政権交代への扇動
✔️消費税増税への扇動
まだまだ数えきれないほどの扇動は、日本の転換点にて大きくおこなわれました。
また今回の森元総理のように、犯罪ではなくモラルの問題で有名人を引きずり下ろしたケースも数えきれません。
『知らずに』闇営業に参加した芸能人を引きずりおろし、不倫という過ちをおかした人をこきおろし、マスコミは人のミスや間違いにつけ込んで騒ぎたてるのです。
モラルの問題をまるで犯罪者かのように責め立てる姿勢は狂気としかいいようがありません。
そして背景には、事実関係には目もくれずに報道内容を盲信して批判に熱狂してしまう世論もあるのです。
最後に
マスコミの偏向報道は、当サイトが主張している『日本の長期デフレ経済からの脱却』に立ちはだかる壁の1つだと考えています。
デフレ不況からの脱却が長引く背景にも、緊縮財政に親和的なマスコミの報道が存在しています。
また、日本銀行がおこなうべき金融政策の必要性にについてもまともに報道するところはありません。
■金融政策に関してはこちら
■緊縮財政に関してはこちら
それでも国民ひとひひとりが経済に正しい知識をもち、マスコミの世論誘導に簡単に流されないように気をつけることで、日本の未来は必ず明るいものになると確信しています。
私は東京オリンピックは、アフターコロナの起爆剤として開催してほしいと思っています。
森元首相もその気持ちで7年間、職務に励んできたのだと思います。
あらためて日本の未来を明るく照らす情報発信サイトとして、さまざま観点から根気よく発信していこうとかんがえています。

最近のコメント