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米中貿易戦争とは?【わかりやすく解説】

・貿易戦争って何のこと?

・米中貿易戦争はどうして起こったの?

・米中貿易戦争の経緯についてもわかりやすく知りたいです!

 

本記事の結論

  • 貿易戦争とは行き過ぎた貿易摩擦
  • お互いの国益の為に起こる
  • 世界にとって米中の貿易戦争は影響が大きい

 

本記事では2010年代から起こり始めたアメリカと中国の貿易戦争についてわかりやすく解説しますね。
コウタ

 

そもそも貿易戦争とは?

 

貿易戦争は、双方が追加関税措置によって貿易摩擦を発生させることで国の利益を守る目的で行われます。

 

※貿易摩擦

特定の国に対する輸出・輸入の急速な変化から起きる問題のこと。

 

貿易摩擦は、たとえば特定の国から輸入品が大量に増えたことで国内の産業が衰退し、雇用が失われたりする貿易の不均衡な状態を指します。

 

 

貿易摩擦によってダメージを受けた国は、産業の衰退を防ぐために輸入を制限したり関税を引き上げたりする対処が必要です。

 

 

貿易戦争とは、これらの貿易不均衡への対処がエスカレートして貿易摩擦が深刻化した状態を戦争に比喩した表現のことなのです。

 

 

それではここから貿易摩擦をアメリカと中国の輸出に例えて解説しますね。
コウタ

 

アメリカが中国からの輸入品に対して10%の関税をかけた

 

 

 

このケースでは、中国はアメリカに輸出する為に10%分の関税を上乗せしてアメリカにお金を支払わなければいけません

 

 

これは見方を変えればアメリカ国民にとって中国からの輸入品の値段が上がり、アメリカ国内での輸入品への需要は低下します。

 

 

結果として関税は中国の輸出産業にとってマイナスに働きます。

 

 

 

つまり関税をかけることは、相手国の輸出にダメージを与えるとともに自国の産業を守ることにつながります。

 

このように関税は自国の産業を守るために存在している側面があるのです。

 

お互いに意図的な追加の関税を実施して貿易摩擦を激化させる現象を貿易戦争と呼びます。
コウタ

 

米中貿易戦争の発端

米中の貿易戦争はなぜ起こったの?

 

米中貿易戦争と言われる問題は、トランプ政権発足後に顕在化しました。

 

ことの発端は2017年に中国が発表した対アメリカの貿易額で貿易黒字額が過去最高(2,758億1,000万ドル)を更新したことです。

 

 

これを期にアメリカは、中国からの輸入品の一部に追加関税を課すことを発表しました。

 

 

中国も徹底抗戦とばかりに報復関税措置を取ります。

 

この対アメリカ貿易黒字の増大が近年の米中貿易戦争の発端となった出来事でした。
コウタ

 

米中貿易戦争の経緯

 

それでは次に貿易戦争の経緯をざっくりとまとめて解説しますね。

 

2018年

 

 

 

2019年

 

 

 

2020年

 

 

アメリカが中国通信機器最大手、ファーウェイの輸入品を禁止した事は大きなニュースになりました。

 

なぜトランプ政権は中国に貿易戦争を仕掛けたのでしょうか?

 

それは、日米中のGDP(国内総生産)の推移を表した下記グラフを見れば理由が見えてきます。

 

 

画像  朝日新聞デジタル

 

 

日本がバブル崩壊後の経済停滞に苦しむ間に、中国は世界第2位の経済大国に変貌しました。

 

 

2000年を超えたあたりから、中国は急激に経済成長を遂げ、世界第2位である日本を簡単に飛び越えて米国の脅威となったのです。

 

 

歴史上、アメリカの存在を脅かす国はアメリカから牽制されます。

 

 

特に近年は中国による台湾侵攻へのリスクが大幅に拡大しており、アメリカはかなり警戒を強めています。

 

こうした世界情勢の変化が米中貿易戦争の原因だったのです。

 

米中貿易戦争による世界への影響

アメリカと中国の貿易戦争は世界にとってどんな影響がありますか?

 

貿易戦争は、関税措置を通して相互の貿易関係にダメージを与えます。

 

そもそも自由な貿易はお互いの国や世界全体の生産性や利益にプラスに働きます。

 

 

つまり米中による貿易戦争は世界経済にとっては明らかにマイナスです。

 

 

消費が活発化すれば景気は良くなり、人々の所得は上がります。

 

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)をはじめとする自由貿易協定は、互いの国の発展を向上させる目的で結ばれます。

 

世界のGDPトップ二大国が関税措置を通して取引に制限をかけることは、世界経済への悪影響が甚大である事は想像に難しくないでしょう。

 

 

そんな米中貿易戦争への懸念が払拭できぬまま、2020年には新型コロナウイルスが世界的に流行します。

 

 

特にアメリカやヨーロッパの被害は甚大であり、ウイルスの発生源である中国に対するアメリカの怒りも頂点に達しました。

 

 

新型コロナウイルスの世界的な流行によって、貿易上での戦争に止まらないほどに、両国の緊張は高まってしまったのです。

 

安全保障への影響

 

結論から言えば、米中の貿易戦争の本質は世界の覇権国の争いです。

 

共産党独裁国家である中国は経済成長とともに軍事費を大きく拡大しており、アメリカは中国に対して軍事的な警戒をしているのです。

 

 

 

これは中国と日本の軍事費の推移における比較ですが中国の軍拡政策は東アジアのパワーバランスを転換しかねない切迫した状況がわかります。

 

 

アメリカは米中貿易戦争によって経済的ダメージはあったとしても、安全保障上でのメリットがあると考えているのです。

 

 

これは、かつてアメリカと旧ソ連の間で起こった冷戦の構造と似ています。

 

 

資本主義国のアメリカは、共産主義国のソ連と軍拡、貿易戦争の末に勝利しました。

 

 

米中貿易戦争での対立はこの現代版であり、もう少し正確に言えば『民主主義』対『共産主義』と表現できます。

 

ソ連の崩壊後、経済的観点から見れば明らかに共産主義という計画経済は失敗に終わりました。

 

 

そこで現代の中国は、政治的には共産主義による一党独裁を継続して軍拡路線に邁進する一方で、経済面では資本主義に歩み寄ったのです。

 

 

そして中国は世界の工場として急激な経済成長を遂げ、中国共産党独裁体制による経済軍事大国にのし上がりました。

 

中国は2022年10月の共産党大会において習近平の独裁体制をより強力なものにしました。さらに激しい貿易戦争が発生する見通しです。
コウタ

 

米中貿易戦争の日本への影響

米中貿易戦争は日本にとっても影響がありますか?

 

それでは米中貿易戦争が日本にどのような影響を及ぼすのかを経済と安全保障の2つの面から見ていきましょつ。

 

①:日本への経済的影響

 

結論からいえば米中貿易戦争における日本への経済的な影響は限定的です。

 

とはいえ貿易戦争が激化するほどアメリカは同盟国の日本に対して、対中国への貿易規制を求める圧力は高まってきます。

 

そうなれば日本経済は打撃を受けることになります。

 

なぜなら近年の日本と中国の貿易量は切っても切り離せないほどに膨らんでいるからです。

 

下図は日本の輸出と輸入相手国の取引量のランキングです。

 

 

画像引用元

 

この推移をみれば近年の日本の輸出と輸入において中国がいかに重要な貿易相手国かがわかります。

 

とはいえ日本が経済的な結びつきを重視しすぎた結果、中国の軍事拡張につながり日本の首をしめてしまったといっても過言ではありません。

 

安全保障の視点から見れば日本にとって中国への経済的な依存は極めてハイリスクです。

 

日本にはTPPや自由で開かれたインド太平洋諸国との貿易協定によって対中貿易の規制へのリスクを回避することが可能です。

 

自由貿易が日本にとってのメリットを最大化するために金融政策を通して為替レートを適正な数値に保っておく必要があるのです。

 

 

②:日本の安全保障への影響

 

前述した通り、近年の東アジアにおける軍事バランスは独裁国家である中国の軍事大国化によって転換しようとしています。

 

もし、このまま中国が東アジアでのアメリカの軍事力を超えてしまう時がくれば、日米同盟では中国に対抗する力を失ってしまうでしょう。

 

残念ながら中国は、アジアでの覇権国家、また台湾と尖閣諸島への侵略の意志を明確に表明しています。

 

軍事バランスが明確に崩れてしまえば、東アジアの国々はもちろん、日本も中国共産党の支配下に置かれる事もフィクションではなくなります。

 

日本は民主主義国として、アメリカの組むか、アジアの独裁国家の中国と組むか?

 

これはもはや言うまでもないでしょう。

 

米中貿易戦争によって、中国の軍事経済大国化を牽制する事は、日本やアジアの国々にとって安全保障上ではプラスになると考えています。

 

まとめ

 

本記事のまとめ

  • 貿易戦争とは加熱した貿易摩擦のこと
  • 米中貿易戦争は世界の覇権争い
  • 中国は独裁と軍拡を強化して台湾侵攻を計画している
  • 貿易戦争は激しさを増していく
  • 日本も安全保障の上で独自の貿易規制を行う必要がある

 

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『日本の未来を応援するブログ』の管理人です。私が生まれて育った日本が、千代に八千代に美しく豊かな国でありますように。

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