消費者物価指数(CPI)とは?【わかりやすく解説】

消費者物価指数とは?

当記事では消費者物価指数のこんな疑問についてわかりやすくお答えします。

 

消費者物価指数(しょうひしゃぶっかしすう、英: Consumer Price Index、略称:CPI)とは、消費者が実際に購入する段階での、商品の小売価格(物価)の変動を表す指数。

wikipediaより引用

本記事の内容
・3つのCPIのちがい

・日本のCPI

・CPIと景気の関係

 

3つの消費者物価指数(CPI)

 

消費者物価指数(CPI)は、経済政策の判断材料として算出されており、CPIは以下の3つの種類にわかれています。

 

 

①:CPI(総合指数)

 

CPIは、世の中の全品目の物価を対象として算出された指数です。

 

CPIは国内の全体的な物価変動を知ることができる一方で、金融政策の判断材料として採用するには不向きな指数です。

 

なぜなら、例えば生鮮食品や石油の価格など経済政策以外の要因で大きく変動する品目があるからです。

 

そこで、経済政策以外の要因で大きく変動する項目を取り除いた指数が、このあとに解説する2つの指数です。

 

②:コアCPI

 

コアCPIは『生鮮食品』を除いた品目の物価から算出された指数です。

 

コアCPIは、天候の要因によって大きく価格が変動する生鮮食品を指数の集計から除外することで、経済動向の本質的な水準をはかることができます。

 

③:コアコアCPI

 

コアコアCPIとは、『食料(酒類以外)』と『エネルギー価格を除いた品目』の価格から算出された指数です。

 

コアコアCPIは、世界の石油事情によって価格が変動するエネルギー価格を集計から除いており、経済政策をおこなう判断材料としては最適な指数といえます。

 

※2021年現在の日本銀行によるインフレターゲット政策は、コアCPIでの物価目標を掲げています。

 

まとめ

 

このように消費者物価指数には3つの種類があり、これらの違いは物価を調査する対象範囲の違いです。

 

 

経済動向をうかがうための消費者物価指数は、経済政策以外の要因で短期的に価格が変動しやすい品目は除外する必要があるのです。

 

CPIは経済政策の判断材料であるため、短期的な価格変動に振り回される危険を取りのぞき、より機動的な判断ができるように3つの種類が用意されているのです。

 

個別価格と一般物価のちがい

ここからは個別価格(相対価格)と一般物価のちがいについて説明します。

 

個別価格とは、その名の通り世の中に売られているモノ、サービスの1つ1つの価格のことをいい経済政策の判断基準となる一般物価とはまったくの別物です。

 

例えば近年、携帯電話の会社が相次いで値下げを発表したことを受けて、下記のニュースが報道されました。 

 

通信料金下げ、物価下押しも 民間試算
2018年11月2日 

NTTドコモが携帯電話の通信料金を2019年4~6月に2~4割引き下げると発表したのを受け、物価が下押しされるとの見方が出ている。

民間試算によると通信大手3社がそろって同等規模の値下げに踏み切った場合、消費者物価指数(CPI)は最大で0.85%下押しされる。

政府と日銀が掲げる2%の物価目標達成には逆風になりそうだ。

日経新聞電子版より引用

 

しかし、この『消費者物価指数の試算』には注意が必要です。

なぜなら、携帯電話料金の引き下げはあくまで個別価格の引き下げであり、これによって一般物価(消費者物価指数)までが低下するとは限らないからです。

 

これは、携帯電話料金のような『個別の商品価格』が安くなったとしても、浮いたお金がその他のモノやサービスにうつる可能性が高いからです。

するとその他のモノやサービスの個別価格が上昇するので、物価変動はプラスマイナスゼロになります。

 

CPI(消費者物価指数)の決まり方

 

結論からいえば、世の中の物価は中央銀行による金融政策によって決まります。

【金融政策とは?】わかりやすく解説

 

かなり大雑把な説明ですが

物価は生産されたモノの量とお金のバランス

で決まります。

 

個別価格の値下げが直接的に一般物価を押し下げる効果はありません。

 

かつては『ユニクロの安い価格の衣料品が大量に出回って物価が下がった』という論調も聞かれましたが、こちらも全くの見当違いと言えるでしょう。

 

消費者物価指数の推移

 

画像出典:ニッポンの数字

 

それでは消費者物価指数3つの指標の現在までの推移をみてみましょう。赤線2本は、上が物価目標の2%、下が割ってしまうとデフレラインの0%です。

 

こうして消費者物価指数の変動をみると、景気やと強い相関関係にあることがわかります。

 

わかりやすいところでは下記のような現状がみられます。

 

リーマンショック時の物価下落

アベノミクスによる物価上昇

消費増税による物価の下落

新型コロナ外出自粛による物価下落

 

経済危機や災害、疫病の拡大は予期せぬ時におこります。

 

これらは、国内消費の減退をひきおこし、消費者物価指数は下落に転じます。

 

この時に、デフレや過度なインフレが起きないように政府と日銀は対策をとらななければいけません。

 

そこで必要な政策が、金融政策と財政政策ということです。

 

物価指数と失われた20年

 

消費者物価指数をみながら対策していた政府と日銀ですが、それではなぜ『失われた20年』と呼ばれる長期経済衰退が発生してしまったのでしょうか?

 

これは、単純に日本銀行の金融政策と、政府財務省による財政政策が間違いつづけたからに他なりません。彼らはデフレに陥らないような低インフレに持っていく政策ができませんでした。

 

本来は物価と雇用情勢とは強い相関関係があり、2%程度のインフレ率で日本の雇用は最大化するといわれています。そして、この効率的な雇用の拡大がつくれるインフレ率を『NAILU』と呼びます。

 

 

このNAILUと呼ばれるインフレ率までは、金融政策と財政政策を積極的におこなう事が必要なのです。

 

しかし当時の政策日銀は、バブル崩壊後のさまざまな場面での対策を間違いつづけてしまいました。結果としてデフレ不況は長期的なデフレスパイラルに陥ってしまったのです。

 

2013年からは、第2次安倍政権によって実施された経済政策『アベノミクス』によって積極的な金融政策へと転換されました。これによって一時的に物価指数は上昇したことは見てのとおりです。

 

しかし、その後の2回の消費税の増税と、新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本の消費者物価指数はふたたびデフレに転落しようとしているのです。

 

アフターコロナの経済政策

 

アフターコロナの経済政策は、ひきつづき金融財政政策を緩和していけるかが極めて重要です。特にマネタリーベースを拡大している今は、合わせて財政政策によって市場にお金を回す必要があるのです。

 

私は、2回の消費税増税によって下落してしまったCPIを2%まで持っていくには、消費税の減税を使っていくのが良いと考えています。

 

消費が拡大すればCPIは自然に上昇していきます。アフターコロナに日本経済が復活を遂げるには、これらの拡張的経済政策ができるかどうかにかかっています。

 

✔️マネタリーベースについてはこちら

▶︎マネタリーベースを図解でわかりやすく解説

 

✔️アフターコロナの経済予測はこちら

▶︎コロナ禍でも株高が続く本当の理由

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

日経平均株価の最高値更新を祝して美味しいお酒を飲める日を心待ちにしています。テクノロジーの発展と豊かで明るい未来を想像しながら、今日も『時代おくれ』を聴いています。