
・メリットやデメリットは?
・暗号通貨の将来性についてわかりやすく知りたいです!
本記事はこんな疑問を解消します。
本記事の結論
- 暗号通貨はネット上で取引きできる
- メリットは送金の利便性
- 世界の共通通貨となるには課題が多い

目次
そもそも暗号通貨とは?
暗号資産とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値のことで下記のように定義されています。
▶︎参照元
暗号通貨の定義
- 代金の支払いに使用できる
- 法定通貨と交換できる
- 電子的に記録されて移転が可能
- 法定通貨ではない
暗号通貨は2008年10月に『サトシ・ナカモト』という人物がビットコインに関する論文をインターネット上で公開したことからはじまります。
この論文の公開から3ヶ月後の2009年1月に初の暗号通貨『ビットコイン』が誕生し、翌年2010年にはビットコインを現実のお金に両替できる取引所が設立されたのです。
ビットコイン
主に、送金・決済・投資などで使用されており、2022年時点では全世界で最も時価総額が高い暗号資産(仮想通貨)として知られています。引用元

暗号通貨の特徴

暗号通貨には通常の通貨とは違ういくつかの特徴を持っています。
暗号通貨の特徴
- 中央銀行が存在しない
- ブロックチェーンで管理されている
- マイニングによって発行される
それぞれ解説しますね。
①:中央銀行が存在しない
ひとつ目の暗号通貨の特徴は、国の通貨と違って中央銀行が存在しないことです。
通常は中央銀行が金融政策をおこなってお金を発行し、世の中のお金の量をコントロールしています。
▶︎【金融政策とは?】わかりやすく解説
一方で暗号通貨は、中央銀行のような発行主体が存在しません。
これが暗号通貨の大きな特徴です。
②:ブロックチェーンで管理されている
2つ目の暗号通貨の特徴は、ブロックチェーン(分散型台帳)という新しい技術を使用していることです。
ブロックチェーン
通信ネットワーク上にある端末同士の取引記録を暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種
通常の通貨は、中央銀行が発行主体となって中央集権的に管理されています。
一方ブロックチェーンでは、中央機関そのものが存在しません。
通貨の取引データを分散して保管することでセキュリティを強化し、取引データを参加者全員からの可視化を行うことで相互監視システムを構築しているのです。
画像:fresh tracks
③:マイニングによって発行される
3つ目の暗号通貨の特徴は、マイニングと呼ばれる行為によって通貨が発行されることです。
ビットコインを例に取れば、通貨発行はマイニングと呼ばれる取引承認作業による報酬として支払われます。
マイニング(採掘作業)を行なって報酬を得ているマイナーと呼ばれる人たちもいます。
暗号通貨のメリット
暗号通貨のメリットは大きく分けて2つあります。
暗号通貨のメリット
- 24時間365日取引可能
- 海外への送金や決済が手軽
それぞれ解説しますね。
①:24時間365日取引可能
株やFXなどの資産取引は取引できる時間に制限があります。
一方で暗号通貨はその制限がありません。
24時間365日取引ができるということは、投資対象としての大きなメリットといえます。
②:海外への送金や決済が手軽
暗号通貨は金融機関などの中央機関を介さずに資金の移動ができるため海外への送金や決済が手軽にできます。
また海外への送金手数料も銀行や郵便局にくらべて大幅に安価に送金することができます。
送金手数料は暗号通貨の種類や取引所によって異なりますが、ビットコインでは数百円で即日に送金ができる取引所もあるのです。
暗号通貨のデメリット
それでは次に暗号通貨のデメリットについて解説します。
暗号通貨のデメリット
- ハッキングのリスクがある
- 決済手段として課題がある
それぞれ解説しますね。
①:ハッキングのリスクがある
②:決済手段として課題がある
暗号通貨の将来性

通貨の製造と取引に、中央権力ではなく暗号学を使った、新しい通貨の使用を提案しました。
ビットコインをはじめとする暗号通貨のコンセプトは、国家を超えた通貨の創造でした。
国境を越える共通通貨では、ヨーロッパ連合で使用されているユーロがありますが、発行主体としてECB(ヨーロッパ・セントラル・バンク)が存在しています。
一方で暗号通貨は世界共通通貨として発行主体が存在せず、世界の国のどことでも、そしていつでも送金や決済ができる通貨を目指して発案されたのです。
暗号通貨の問題点

暗号通貨は、投資目的での売買が大半であり、通常の通貨としての使用は限定されています。
この暗号通貨が、世界の共通通貨として使用される未来になるためには、いくつかの問題をのりこえる必要があります。
暗号通貨の問題点
- 発行量の上限
- 価値の裏づけ
- 価格の乱高下
それぞれ解説しますね。
①:発行量の限界
ほとんどの暗号通貨は、発行できる通貨の量が決まっています。
現在、マイニングによって発行されている通貨もいつか限界が来るのです。
つまり、一つの暗号通貨のみで取引される世界となれば金本位制のように、発行される通貨に制限がかかりますので、物価をコントロールできなくなります。
通貨の量に対して、世界中で生産される物の量がどんどん増えて行きますので、世界的デフレ経済に陥ってしまいます。
つまり、このまま暗号通貨が発展を遂げ、一般的に広く使用される事になったとしても、一つの暗号通貨のみで世界共通となることは難しいという事です。
②:価値の裏付け
さらに、現状では暗号通貨の価値を裏付けする通貨が必要となります。
今現在においても暗号通貨が価値を持つ背景には、各国の通貨と交換できるという現実が存在します。
今、もしも暗号通貨と各国の通貨の交換ができなくなれば、暗号通貨の価値は一気にゼロになるでしょう。
これを克服して、暗号通貨自体が価値を持つには、世界中にどこに行っても使用できる利便性が必要です。
③:価格の乱高下
また、ビットコインをはじめとする暗号通貨は、値動きがとても激しく、投機対象となっています。
ここも、法定通貨と大きく違う点であり、価格の乱高下が安定化しなければ、決済手段として暗号通貨が拡大していく事は不可能です。
暗号通貨の価格が安定化するには、時価総額、つまり発行数がまだまだ足りません。
ビットコインの時価総額18.3兆円は、一番と言えど、トヨタの時価総額を下回っているのが現状です。
暗号通貨・リブラへの警戒

まとめ
暗号通貨には、メリットとデメリットの双方があり、根幹にあるブロックチェーン技術には様々な期待が寄せられています。
また、Facebook社が発表した暗号通貨リブラへの期待と懸念も広がっています。
とは言え、暗号通貨が世界の単一共通通貨として機能する事は、現状では非現実的と言えるでしょう。
また、発行数の限界の問題を解決したとしても、ユーロのように、通貨が国境を越える事は、アイデンティティの違いの問題を解決しなければならず非常に難しいのです。EU(欧州連合)の問題点