・ROEからは何がわかるの?
・利益や株価との関係をわかりやすく知りたいです!
本記事の結論
- ROEは自己資本利益率のこと
- ROEは自己資本があげる利益の大きさ
- 数値が高いほど資本を効率的に利益につなげている
アドセンス
目次
そもそもROEとは?
結論からいえばROE(自己資本利益率)は、自己資本(純資産)がどれくらいの利益を生んでいるかを表す株価指標です。
ROE(%)
当期純利益÷自己資本×100
それでは当期純利益と自己資本についてそれぞれ解説しますね。
①:当期純利益
当期純利益とは下記のように『売上からすべての費用を差し引いて最終的に残った利益』のことです。
それでは売上から差し引くすべての費用をまとめてみましょう。
すべての費用
- 原価費
- 販管費(販売費および一般管理費)
- 営業外費用
- 特別損失
- 法人税等
②:自己資本(純資産)
自己資本は会社にとって返済の必要のないお金のことで『株主から調達したお金』や『会社の利益の留保金』などがあげられます。
自己資本は『純資産』ともよばれて貸借対照表(バランスシート)では下記のように右下に記載されます。
つまりROE(自己資本利益率)は、自己資本が効率的に純利益を生みだせているかを表しているのです。
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ROEからわかること
結論からいえばROEが高い会社は「投資したお金を効率的に使っている会社」といえます。
一方でROEが低い会社は「経営効率の悪い会社」である判断され、投資家からの資金も集まりづらくなります。
ROEは一般的に、10%を超えると優良企業といわれています。
とはいえROEは業種によって目安は異なり、例えば自己資本が大きな製造業などは相対的に利益率が低くなる傾向があります。
また、ROEが10%を超えているから必ずしも優良企業とも限りません。
例えば自己資本が小さくなればROEは上昇しますが、企業が借り入れ(他人資本)を増やして自己資本が縮小し、ROEが上昇したのならば自己資本の効率的な運用ともいえません。
企業の財務分析には自己資本比率やその他の指標と合わせて見ることが必要です。
ROA(総資産利益率)との違い
最後にROEと少し似ているROA(総資産利益率)との違いについて解説します。
ROE(%)
当期純利益÷自己資本×100
ROA(%)
当期純利益 ÷総資産× 100
ROEが自己資本が生み出す利益だったことに対してROAは、総資産(自己資本+他人資本)を使って、どれだけの利益を生み出せたかをはかる指標です。
総資産は金融機関からの借入といった負債も含むため、ROA(総資産利益率)は総合的な経営効率を判断する材料だといえます。
つまりROAは株主だけではなく、経営者や企業に融資している金融機関も含めて、その企業の利害関係者が重視する指標といえるのです。
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ROA(総資産利益率)とは?【わかりやすく解説】
目次1 ROA(総資産利益率)とは?1.1 ①:当期純利益1.2 ②:総資産2 ROA(総資産利益率)からわかること3 ROAとROEの違い4 まとめ ROA(総資産利益率)とは? RO ...
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まとめ
本記事のまとめ
- ROEとは自己資本がどれだけ効率的に利益を生み出しているかをあらわす
- ROEは株主が企業の経営状況を分析するために使われる
- ROEは10%を超えると優良企業。ただし業種や経営内容によって目安は異なる
- ROEとROAの違いは、ROEは株主が重要視する指標に対して、ROAは企業の利害関係者が重要視する
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