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テーパリングとは?【わかりやすく解説】

・テーパリングって何ですか?

・どうやって決めるの?

・景気との関係をわかりやすく知りたいです!

 

本記事はこんな疑問を解消します。

 

本記事の結論

  • テーパリングは金融緩和の出口戦略
  • テーパリングは資産価格を下げる
  • テーパリングの後は資産の買い時

 

テーパリングとは金融緩和から引き締めへの段階的な転換のことです。本記事でわかりやすく解説しますね。
コウタ

 

テーパリングとは?

 

テーパリングとは、中央銀行が実施してきた緩和的な金融政策を段階的に引き締めてゆく手法のことです。

 

テーパリングというワードは「先細り」を意味する「taper(テーパー)」からきています。

 

テーパリングは日本語では出口戦略と呼ばれています。
コウタ

 

テーパリングの手法

 

テーパリングは主に2つの手法があります。

 

2つの手法

  • 政策金利の引き上げ
  • 売りオペレーション

 

それぞれ解説しますね。

 

 

①:政策金利の引き上げ

 

テーパリングのひとつ目の方法は政策金利を引き上げる方法です。

 

政策金利

中央銀行が一般の金融機関に貸し出す時の金利のこと。政策金利は中央銀行が金融政策として設定する。

 

以下は政策金利の引き上げが資産価格に影響を与える経路です。

 

金利の引き上げと資産価格

  • 政策金利の引き上げ
  • 銀行への貸し出しの金利
  • 民間への貸し出しの金利
  • お金の流通量
  • 消費や投資
  • 資産価格や物価の下落

 

このように中央銀行が段階的に金利を引き上げることで国内の資産価格や物価を調整することができます。
コウタ

 

②:売りオペレーション

 

テーパリングの2つめの手法は中央銀行が売りオペレーションによって量的緩和で拡大してきた資産の買い入れ額を段階的に減少させていく方法です。

 

売りオペレーション

売りオペレーションとは、中央銀行が市場で国債や手形を売却すること。略して『売りオペ』と呼ばれる。

 

売りオペレーションでは中央銀行が持つ国債かどの資産を売ることで市場から日本円を回収します。

 

これによって世の中の通貨の流通が減少するので消費や投資が低下傾向に向かい、物価や資産価格が下落していきます。

 

テーパリングの実例

実際にテーパリングがされた例はありますか?

 

それではここから、近年アメリカで実施されたテーパリングの実例を紹介しますね。
コウタ

 

アメリカQE3のテーパリング

 

近年にテーパリングがおこなわれた例は、「量的緩和第3弾」(QE3)の出口戦略です。

 

量的緩和第3弾

2012年にアメリカの中央銀行(FRB)が毎月400億ドルの不動産担保証券と450億ドルの長期国債を購入した金融緩和政策

 

この量的緩和による雇用環境の改善を受けてテーパリングが以下のような経過で実施されました。

 

QE3テーパリング

  • 2012年量的緩和開始
  • 2014年1月資産購入額の減少開始
  • 9ヵ月間すこしづつ減少
  • 2014年10月末に量的緩和終了

 

アメリカ2020年量的緩和のテーパリング

 

米国の中央銀行は、 新型コロナウイルスによる経済停滞が深刻になった2020年3月に政策金利の引き下げと量的緩和を開始しました。

 

2020年3月量的緩和

FRBは米国債を中心に毎月1,200億ドル(約14兆円)買い入れて大量の資金を供給した

 

この量的緩和は、雇用環境の改善と国内の物価高が明確化してテーパリングが実施されました。

 

2020量的緩和テーパリング

  • 2021年11月資産購入額の減少
  • 2022年3月政策金利を0.25%▶︎0.5%に引き上げ
  • 5月に1%へ▶︎6月に1.75%▶︎7月に2.5%
  • 2022年9月▶︎3.25%

 

アメリカ政策金利の推移:画像引用元

 

 

2022年10月現在、アメリカで実施されているテーパリングは現在も進行中です。
コウタ

 

日本銀行によるテーパリング

日本でのテーパリングの実例はありますか?

 

 

それではここからは近年において日本で実施されたテーパリングについて解説します。

 

 

平成バブルのテーパリング

 

結論からいえば日本は平成バブルのテーパリングに失敗しました。

 

ここから日本は失われた20年の呼ばれる経済停滞期に陥りました。

 

バブル発生からテーパリング失敗の経緯

  • プラザ合意による円高の発生
  • 政策金利の引き下げ
  • 資産バブルの発生
  • 政策金利の引き上げ(テーパリング)
  • 緊縮財政の導入
  • 長期経済停滞に突入

 

 

日本銀行は平成バブルのテーパリングで急激な金融引き締め政策を実施しました。また政府による財政政策も緊縮に転換したため平成バブルのテーパリングは長引く不況をつくり大失敗に終わりました。
コウタ

 

 

アベノミクスのテーパリング

 

結論からいえば2022年10月現在、アベノミクスによる金融緩和政策のテーパリングは実施されていません。

 

なぜなら日本は欧米諸国よりも金融緩和政策を開始するタイミングが大きく遅れたためインフレ率の上昇が抑えられているからです。

 

とはいえ2023年の春には日本銀行の黒田総裁が退任することがほぼ確実なため、この頃からアベノミクスのテーパリングが始まるかもしれません。

 

 

テーパリングと株価

テーパリングが実施されると株価はどうなりますか?

 

結論からいえばテーパリングによって株価は下落傾向となります。

 

なぜならテーパリングは中央銀行による金利の引き上げや資産の売却によって投資を行うためのお金が市場から吸い上げられるからです。

 

ですから中央銀行によるテーパリングの開始は長期の景気サイクルにおいていったんの後退期に入ったと言えるでしょう。

 

株価はすばやく情報を価格に反映させるため中央銀行がテーパリングを発表する前から株価が下落することもあります。
コウタ

 

 

テーパリングは資産の買い時?

 

テーパリングのあとは、株価が安く放置されるということが多いため投資家にとっては安く資産が買えるタイミングとも言えます。

 

資産価格の下落は、一見すると投資を始めるタイミングではないように見えますが投資の世界では下記のような格言があります。

 

相場の格言

相場は悲観の中に生まれ

懐疑の中で育ち

楽観の中で成熟し

幸福感の中で消えていく

 

株式投資に限らずすべての商売では『資産は安く買って高く売る』が原則です。

 

こういう逆張り的な視点で見れば、テーパリングによって、株式市場が低迷した時こそが投資の始め時ともいえます。

 

 

まとめ

 

本記事のまとめ

  • テーパリングとは金融緩和政策における出口戦略
  • テーパリングによって資産価格は下落方向に向かう
  • テーパリングの後は『買い』のタイミング
  • この記事を書いた人
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コウタ

『日本の未来を応援するブログ』の管理人です。私が生まれて育った日本が、千代に八千代に美しく豊かな国でありますように。

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