テーパリングとは?【わかりやすく解説】

 

本記事の内容
・テーパリングの手法

・日銀によるテーパリング

・テーパリングと景気

・テーパリングは投資機会

 

テーパリングとは?

 

テーパリングとは、中央銀行が実施してきた緩和的な金融政策を段階的に引き締めてゆく手法のことで出口戦略の1つです。

 

テーパリングというワードは「先細り」を意味する「taper(テーパー)」からきています。

 

 

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2019年1月9日

 

テーパリングの手法と実例

 

テーパリングは、中央銀行が量的緩和で拡大してきた資産の買い入れ額を段階的に減少させていくことで実施されます。

 

近年にテーパリングがおこなわれた例は、「量的緩和第3弾」(QE3)の出口戦略です。

 

「量的緩和第3弾」(QE3)

2012年にアメリカの中央銀行(FRB)が毎月400億ドルの不動産担保証券と450億ドルの長期国債を買いいれた金融緩和政策

 

 

この時のテーパリングは、アメリカ国内の雇用情勢の改善などを受けて、FRBが2014年1月から資産購入額を徐々に減らしていき、14年10月末に量的緩和第3弾を終了することで実施されました。

 

また2021年6月現在、新型コロナウイルスの感染拡大によって停滞した経済を活性化させるために実施されていたFRBによる量的緩和もテーパリングのアナウンスが聞こえ始めて株式市場が不安定になっています。

 

日本銀行によるテーパリング

 

アメリカがテーパリングによって資産の買い入れ額を縮小した2012年の末に日本では第2次安倍政権が発足します。

 

第2次安倍政権による経済政策『アベノミクス』で日本銀行は、大規模な量的緩和政策を開始しました。

 

 

アベノミクスとは?【わかりやすく解説】

2019年1月29日

 

日本銀行も、量的緩和によって国債やETFなどの資産を買い入れることで市場にお金(マネタリーベース)を供給します。

 

【補足記事】▶︎【マネタリーベースとは?】図解でわかりやすく解説

 

日本もアメリカと同じく、2020年の新型コロナウイルス感染拡大によってさらに資産の買い入れ額を拡大していきました。

 

しかし、2021年に入ってからは日本銀行による資産買い入れに対する姿勢が変化しました。

 

日本銀行からテーパリングについての言及はないものの、2021年の3月に日本銀行はETF(上場投資信託)の年間買い入れ額の目安「6兆円」を削除しました。

 

4月のETF買い入れは1回(701億円)だけで、5月に関しては2013年のアベノミクス以降で初めて、一度もETFを買いいれませんでした。

 

日銀からのアナウンスはないものの、明確に資産の買い入れペースを落としているため、日銀も事実上のテーパリングに入ったと見ていいのかもしれません。

 

テーパリングと株価

 

テーパリングは中央銀行による資産買い入れ額の段階的な減少という手法でおこなわれるため、当然ですが株価にはネガティブな要素となります。

 

中央銀行が金融緩和を発表すると株価や資産価格が上昇する一方で、中央銀行によるテーパリングの表明は株価や資産価格が、下落の方向に向かいます。

 

株価は景気の先行き指標なので、中央銀行によるテーパリングは長期の景気サイクルにおいていったんの後退期に入ったと言えるでしょう。

 

テーパリングを終了すると、しばらく株価は低迷するか横ばいになることが多いです。

 

資産価格の下落は、一見すると投資を始めるタイミングではないように見えます。

 

しかし、少し視点を変えてみれば、株価が安く放置されるということは、好景気の時よりも安く資産が買えるということです。

 

相場は悲観の中に生まれ

懐疑の中で育ち

楽観の中で成熟し

幸福感の中で消えていく

 

これは株式相場で有名な格言ですが、株式投資に限らず『資産は安く買って高く売る』が原則です。

 

こういう逆張り的な視点で見れば、テーパリングによって、株式市場が低迷した時こそが投資の始め時ともいえます。

 

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まとめ

 

:テーパリングとは金融緩和政策における出口戦略の1つで、中央銀行による資産買い入れ額を段階的に減らしていくこと

 

:テーパリングは、景気や資産価格にとってはネガティブにはたらく傾向がある

 

:テーパリングを終えた景気の後退局面は、資産価格が安値で放置されて投資を始めるには絶好のタイミングとなることがある

 

 

 

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日経平均株価の最高値更新を祝して美味しいお酒を飲める日を心待ちにしています。テクノロジーの発展と豊かで明るい未来を想像しながら、今日も『時代おくれ』を聴いています。