
・アベノミクスって結局何だったの?
・内容と結果、課題をわかりやすく知りたいです!
本記事はこんな疑問を解消します。
本記事の内容
・アベノミクスの全体像
・アベノミクスの成果と課題
・アベノミクスへの批判と検証
本記事の信頼性
本記事を書いている僕は投資歴10年、運用資産は8桁に突入しました。
副業でブログも始めて月に10万円ほどの収入を得ています。
今回は、2013年から実施された経済政策『アベノミクス』について解説します。
本記事は、下記のような方におすすめです。
- アベノミクスについて知りたい
- 経済の知識が欲しい
- 資産運用に活かしたい
資産運用で運転資金100万円を8桁まで増やした僕がアベノミクスについてわかりやすく解説していきますね。
今回はアベノミクスの全体像だけでなく、知識を資産運用に応用するまで幅ひろく解説しますので最後まで読み進めてください。
それでは、さっそく始めましょう。
目次
そもそもアベノミクスとは?
アベノミクスとは、第2次安倍政権の誕生から実施された3つの経済政策を指します。
簡単な流れ
- 大胆な金融政策
- 機動的な財政政策
- 民間投資を喚起する成長戦略
ひとつづつ解説しますね。
①:大胆な金融政策
大胆な金融政策をシンプルにいえば、日本銀行がお金の発行量を増やす政策です。
1本目の矢である大胆な金融政策では、世の中のお金の量を増やす『量的・質的金融緩和』が実施されました。
画像:大胆な金融政策を主導した黒田東彦日本銀行総裁
量的質的金融緩和をシンプルに言えば日銀が通貨を国内に供給する政策で、当初138兆円だったマネーの供給量を2年間で2倍の270兆円まで拡大するという大胆な内容でした。
図のようにお金の発行量の拡大は、通貨の価値を落として物・サービスの価値を上昇させます。
つまり大胆な金融政策は、通貨発行によってデフレからインフレに転換させる目的で実施されたのです。
大胆な金融政策についてさらに詳しくはこちら🔻
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【大胆な金融政策とは?】わかりやすく解説
目次1 大胆な金融政策とは?1.1 大胆な金融政策の目的2 大胆な金融政策の効果2.1 ①: 株価の上昇2.2 ②:円高の是正2.3 ③: 雇用の改善2.4 ④ :自殺者数の低下3 インフレと景気 ...
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②:機動的な財政政策
機動的な財政政策とは政府が大胆にお金を使う政策のことで、金融緩和の効果をスピーディーに実体経済に浸透させる政策です。
日本は長いデフレ経済の影響で、国民消費が低迷し続けていました。
機動的な財政政策では、国民がお金を使わずに貯蓄にまわす分を、政府が国民に代わってお金を使おうとしました。
国民へのお金の配り方は多岐にわたりますが、機動的な財政政策において柱の財政政策は『国土強靭化計画』でした。
これは、財政支出の中でも特に公共工事の増大にスポットを当てた計画で、10年間で約 200兆円のお金を支出するとしていました。
この政策によって拡張しはじめたかに見えた公共投資支出でしたが、その後は思うように伸びませんでした。
黄色マークはアベノミクス実施期間
さらに、財政政策では旧民主党政権下で決まっていた消費税10%への引き上げも実施されてしまいます。
これらの理由から、残念ながらアベノミクスにおける財政政策はとても『機動的』と言える政策とは言えなくなりました。
③:民間投資を喚起する成長戦略
3本目の矢は民間投資を喚起する成長戦略で、シンプルにいえば規制緩和政策です。
- 民間需要を持続的に生み出し、経済を力強い成長軌道に乗せていく
- 投資によって生産性を高め、雇用や報酬という果実を広く国民生活に浸透させる
民間投資を喚起する成長戦略では以下の4つの政策が掲げられました。
①:投資の促進
規制緩和や投資減税を実施し、民間企業の活力を引き出す
②:人材の活躍強化
女性、若者、高齢者が活躍できる環境づくり
③:新たな市場の創出
少子高齢化などの課題を克服し、新しい市場を創出する
④:世界経済とのさらなる結合(グローバル化)
日本企業の海外進出、外国の日本への投資を喚起する
規制緩和とは?
マクロ経済学では、政府が市場経済への介入を最小限に抑えれることで経済は活性化するという考え方があります。
規制がなく自由な取引ができる市場では、価格競争や質の向上が起こり、消費者と生産者双方の厚生が向上するということです。
とはいえ、市場の自由競争に任せすぎると、資本が大きい企業による市場独占が起こるリスクがあります。
ひとつの企業による市場の独占によって価格の高止まりが発生すれば、たとえば電力や水、ガスなど国民のライフラインに関わる分野であれば、国民経済にとって大きなリスクとなります。
このような、市場の自由競争による全体の不利益を防ぐために規制がするのです。
成長戦略としての規制緩和は、古くからある規制を時代に合わせる形で可能なかぎり撤廃して、民間の競争活力を向上させようとする取り組みです。
実施された規制緩和の例
・電力自由化
・格安SIMの解禁
・医薬品のネット販売解禁
アベノミクスの成果と課題
アベノミクスの成果点
①:雇用の改善完全失業率 4.5%▶︎2.2%②:円高の是正円ドルレート 83円▶︎109円③:自殺者数の減少自殺者数 27,776人▶︎20,169人※(2012年▶︎2019年)
アベノミクスの課題点
①:消費の拡大家計最終消費支出 282兆円▶︎294兆円②:賃金の上昇現金給与総額 31.4万円▶︎32.3万円※(2012年▶︎2019年)
アベノミクスへの批判と検証
アベノミクスは従来の経済政策を大きく転換させるため、各方面から大きな批判を受けることもありました。
ここでは、批判と検証をいくつか紹介します。
批判①:日本国債の暴落
国債:「アベノミクス失敗で大暴落」の現実味
PRESIDENT 2013年7月1日号2013/07/22 16:00 小幡績したがって、異次元緩和に成功しても失敗しても金利は必ず上がる。金利上昇は国債価格の下落を意味するので、向こう2年の間に日本国債の価格は必ず下がるのだ。

批判②:円の暴落
もともとアベノミクスの金融政策は世界が認めたわけではなく、「この道しかないというのだからやらせておこう」というムードのもので、結果が出ないことを放置し続ければ、いよいよ世界中から「NO」を突き付けられるでしょう。アベノミクスの失敗を市場が認知すればどうなるか。
国債は暴落し、日本はハイパーインフレという地獄の入り口に足を踏み入れることになります。
まとめ