・株式投資で失敗しないポイントが知りたい
本記事はこんな悩みを解消します。
株式投資における銘柄を選定するポイントは、大きく分けて3つの視点にあります。
①:テクニカル分析
②:財務分析
③:マクロ経済分析
本記事では『③:マクロ経済分析』についてのポイントを、わかりやすく解説します。
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目次
マクロ経済分析とは?
マクロ経済分析とは、経済の大きな流れを分析することで、消費や投資などの経済活動全体の動きを把握することをいいます。
マクロ経済分析をおこなうことで、株式投資の銘柄を選定する際に『木を見て森を見ず』に陥らずに、長く大きな視点で投資を見ることが可能になります。
マクロ経済学の基本的な視点には『3つの市場』があります。
①:財市場 ②:貨幣市場 ③:労働市場
ひとつづつ簡単に解説します。
①:財市場
財市場とは、「モノやサービスの市場」のことで、『財』を生産・消費するマーケットが分析対象となります。
財市場の代表的な指標はGDP(国内総生産)であり、国内で生産される付加価値の合計です。
GDP(国内総生産)が増えているということは、生産物はもちろん、その分だけ消費と投資も増えていす。
消費や投資が増えれば、企業の売上は拡大して結果的に国民の給料も増えていきます。
【三面等価の原則】生産=所得=支出
このGDPの動向は、投資判断のタイミングや銘柄選びに大きく活用が可能です。
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②:貨幣市場
貨幣市場とは貨幣を取引する市場のことで、貨幣や債券、そして債券にともなう利子率などの大きな視点が分析対象となります。
日本銀行が金融政策によって貨幣を供給し、国民が貨幣を需要します。
この貨幣への需要と供給のバランスによって、利子率や物価が変動します。
たとえば債券利子率が下がれば、株式や不動産などの資産価格は上昇します。
また、物価が下がれば現金の価値はあがります。
つまり金融政策による貨幣の供給は、資産価格の上昇をねらう株式投資にとって極めて重要な要素となります。
③:労働市場
労働市場は、労働力を商品として、取引がおこなわれる市場のことで、需要と供給のバランスは、賃金や失業率などの指標によってあらわされます。
日経平均株価と失業率とは強い相関関係にありますから、労働市場と資産市場は密接な関係にあります。
また求人が活発化している業種では先行きの明るい成長産業であることが多く、株式投資の銘柄を選ぶうえで業界の労働市場を分析することは極めて重要です。
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経済政策と株価
マクロ経済分析は、長期的な投資行動に効果を発揮します。
なぜなら、大きな経済の流れや、大きな業種(セクター)の先行きを把握することは、長期的な株価の予測に直結するからです。
株式投資の銘柄を選ぶ時に、基本的に抑えておきたい点をあげてみましょう。
①:金融政策の動向
②:財政政策の動向
③:成長戦略の動向
①:金融政策の動向
金融政策は、物価の調整を通して景気の大きな流れをつくります。
金融政策が緩和方向であれば株価は上向き、引き締め方向であれば株価は下落する傾向にあります。
金融政策では、投資を始めるタイミングと手仕舞いをするタイミングがわかります。
また業種でいえば、金融緩和では特に金融業の株価に恩恵がまわります。
②:財政政策の動向
財政政策では、大きな景気の流れと特定の業種に対する株価のインパクトを把握することができます。
大きな景気の流れでいえば、消費税や所得税の増減によって景気の先行きが変わります。
基本的には、増税では株価は下落し、減税では株価が上昇する傾向があります。
また、財政政策によって政府が特定の分野の業種や企業に対して積極的に投資をおこなうことがあります。
例えば公共事業への投資であれば、建設業への株価に上昇をもたらし、新型コロナウイルス治療薬の開発事業であればバイオ関連株の株価が上昇します。
このように政府がおこなう財政政策を把握することは、株式投資の銘柄を選ぶ時の判断材料となってくれます。
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③:成長戦略の動向
成長戦略は、余計な規制を撤廃することでその分野の成長を加速させる政策のことをいいます。
成長戦略でも、規制緩和の対象となった業種では恩恵を受ける場合があります。
一方で、例えば携帯料金の規制緩和によって格安SIMの企業はプラスの恩恵を受けますが、auやドコモ、ソフトバンクにとってみればライバルが増えて利益が削がれることとなります。
このように、成長戦略が実施された業種が必ずしも恩恵を受けるとは限らずに、規制緩和によって損を被る企業もあるので注意が必要です。
株式投資における3つのポイント
①:テクニカル分析
②:財務分析
③:マクロ経済分析
株式投資で銘柄を選ぶ時にはマクロ分析の他にも、テクニカル分析と財務分析の2つの視点からみることが重要です。
ここでは残り2つの分析についてざっくりと解説します。
①:テクニカル分析
テクニカル分析とは、過去の資産価格の値動きを表すチャートからトレンドやパターンなどを分析して、今後の株価、為替動向の予想に役立てることです。
テクニカル分析は、比較的に短期的な取引に分析効果を発揮します。
株価チャートを見るだけではなく、下記のようなテクニカル指標を確認することで、より精度の高い株価予想を可能にします。
・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・MACD
・RSI
・一目均衡表
これらの指標を財務分析と合わせて銘柄の選定を行うことで、株式投資の失敗のリスクを大幅に軽減することが可能になります。
本サイトでも、今後はテクニカル分析に関する知識をわかりやすく解説していく計画ですのでお楽しみにしてください。
②:財務分析
財務分析とは、財務諸表の数字にもとづいて企業の経営状況を分析することを指します。
財務分析は、定量的なデータを他社と比較することによって、経営者による経営判断や投資家による投資判断に活用するために実施されます。
・収益性 ・安全性 ・生産性 ・成長性
この4つの観点から、投資先の企業の財務諸表や株価指標を確認することで、株式投資のリスクを大幅に減少させることが可能となります。
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まとめ
マクロ経済分析は、3つの視点からおこなう。
①:財市場 モノ、サービスの市場(GDPなど)
②:貨幣市場 貨幣の市場(債権価格、利子率など)
③:労働市場 労働の市場(失業率、賃金など)
株式投資にとって関係が深いマクロ経済政策は3つ。
①:金融政策
経済の先行きを把握して投資判断のタイミングを図る
②:財政政策
経済の先行きと特定産業への投資を把握して銘柄の選ぶ業種を判断する
③:成長戦略
規制緩和がなされる成長産業を把握して、各企業の将来予想に活用する
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