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株式投資とは?
2021年に入り、ニューヨクダウや日経平均株価は上昇を続けており、投資ブームが到来しています。
本記事では、これから株式投資を始めたい投資初心者に株式投資の基礎知識をわかりやすく解説します。
※株式投資の全体像についてはこちらの記事をご覧下さい。
個別の情報だけを欲しい方は上部の目次をクリックして飛ばしてご覧ください。
まずは株式投資とは何かを簡単に解説します。
株式投資とは、企業(株式会社)が事業活動を行うために必要な資金を投資して、企業が発行する株式を受けとることです。
株式を受け取った投資家はその企業の株主となり、投資の対価として、その企業があげた利益の一部を配当金や株主優待とった形で受けとる事ができます。
これらのメリットを得るために企業の株式を購入する事を株式投資と言います。
銘柄を選ぶ方法
株式投資では企業のことを『銘柄』と呼びます。
まずは、購入する銘柄を選ぶ方法を紹介します。
✅おこなっている事業に成長性があるか?
デイトレーダーなどの超短期投資をのぞく株式投資は、事業の未来に対して投資をします。
その事業に未来が望めなければ、将来投資した資金があなたのもとに利益として返ってくることはありません。
事業内容は企業のホームページに記載されていますから、必ず投資をする前には、対象となる企業の事業内容を確認して、その事業がこれから伸びていく市場かどうかを確認することが必要です。
✅売上や利益は健全か?
次に大切なことは、その企業の財務体質は健全なのかを確認しておく事です。
こちらも企業のホームページのIR(investors relations)で公開が義務付けられているため、売上や利益は最低限確認しておく必要があります。
また、自己資本比率が30%以下であれば倒産のリスクもあると言われていますから注意が必要です。
決算書と呼ばれる財務諸表(貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書)を確認すればOKです。
投資対象の企業の財務諸表がイマイチであったとしても、今後の成長性が見込まれて株が買われる事もあります。
しかし事前の確認をしていなかったばっかりに、倒産などの大きなリスクに気づかなかったという結果だけは避けたいところです。
✅配当や株主優待はあるか?
株式投資のメリットは、株価の値上がりだけではありません。株価の値上がりによる利益をキャピタルゲインと呼びますが、もう一つの利益の形としてインカムゲインと呼ばれる継続して発生する利益があります。
インカムゲインの代表例が、配当や株主優待です。
配当や株主優待は、あなたがその企業の株式を保持しているだけで定期的に利益として入ってきます。
ただ、配当や株主優待の特典を提供していない(赤字経営などによって提供できない)企業もたくさんあります。
長く株主となるのであれば、馬鹿にならない不労所得となりますので確認しておくことをおすすめします。
株主優待はこちらのサイトで確認できます。【外部リンク:みん株】
✅現在の株価の水準はどうか?
企業の成長性や財務体質、そしてインカムゲインにおいて問題無しと判断できたら最後に確認したいことはその企業の株価水準です。
なぜなら、財務体質が良くて成長性も期待されているか企業はすでに株価が高騰している事がよくあるからです。
もしすでに、投資対象の株価が高騰しているのであれば、すぐに購入するには注意が必要です。
株式投資で利益を上げる原則は、株価が安い時に購入し、株価が高い時に売るということです。
しかし、すでに株価水準が高い銘柄では利益確定の売りによって株価が大きく下がるリスクも持ちあわせています。
なので、投資対象の企業の株価チャートを確認して過去の株価水準と現在とで買われすぎていることはないかを確認すると良いでしょう。
株価チャートとローソク足の見方

それでは次に、株式投資をおこなう時に必ず見る事になる株価チャートについて解説します。
株価チャートとは株価の値動きを表すグラフで、1年単位の長期的なものから1分単位の短期的なものまで簡単に確認することができます。

画像は2021年1月近辺の日経先物の日足(ひあし)チャートで、マネックス証券アプリから引用しました。
パッと見てもわかる通り、この画像時点での先物価格は上昇傾向にあります。
この画像で赤と青の棒線をローソク足(あし)と呼びます。
ローソク足には下記の時間単位で多くの種類(例えば分足であれば1分〜60分まで)があります。
✅分足(ふんあし)
✅日足(ひあし)
✅月足(つきあし)
✅年足(ねんあし)
これは、一本のローソク足が示す時間を表しています。
例えばさきほどの先物チャートは日足チャートなので、一本のローソク足は1日の値動きを示しています。
ここからは、日足チャートを例にして解説します。

陽線(赤)
朝一番の価格(始め値)から値上がりした事を示すローソク足
陰線(青)
朝一番の価格(始め値)から値上がりした事を示すローソク足
緑線
1日の売買された株式の量をあらわす出来高(できだか)
赤や青などの色は各証券会社の設定によってさまざまですが、陽線や陰線、出来高など株式投資のルールは世界共通です。
それでは陽線と陰線のローソク足についてさらに拡大して見てみましょう。
陽線

日足においては、東京証券取引所の株取引開始時(AM9時)についた価格を始値(はじめね)といいます。
株取引終了時(PM3時)の終値が、朝一の始値よりも上回ることができた時のローソク足を陽線といい、上昇相場によく見られるローソク足です。
陰線

陰線は陽線とは反対に、終値が始値を下回った時のローソク足を指します。
陰線は下落相場によく見られ、相場が弱いことを示しています。
出来高
出来高は、その日の売買がどのくらいあったかを示しているので、その銘柄がどれだけ活発に取引がおこなわれたかを確認できます。
出来高が急激に変化した時は、相場が転換局面を迎えている事が多いと言われています。
株の購入を判断する1つのシグナルとして活用できるでしょう。
さて、簡単に日足チャートにおけるローソク足の基礎を確認しましたが、分足でも年足でも考え方は同じです。

年足では
始値・・1年の始値(東証は1/4の始値)
終値・・1年の終値(東証は12/30の終値)
となります。
同じように5分足となれば、始値は5分の始まりの取引価格、終値は5分の終わりの取引価格となります。
基本的に短期投資の場合は時間軸が短い日足などのローソク足チャートを、長期的投資の場合は時間軸が長い月足や年足を参考にすると良いでしょう。

板(いた)の見方

それでは次に、今現在の取引の状況を確認する『板』の見方を解説します。
図のように、板は左に売り板、右に買い板、真ん中に気配値が、そして気配値の中心が現在の価格となります。
板を見る目的をシンプルにいえばこれだけです。
いくらの価格でどれだけの需要(買いたい株)と供給(売りたい株)があるか
つまり、先ほどの板に説明をつけるとこうなります。

この時の価格は1,000円で、1,000円に取引が成立していない売り注文が400株でていることを表しています。
ここで、1,000円に1,000株の買い注文が入ったら売り注文400株が約定(やくじょう)して下記のように600株の買い注文が残ります。

さらにここで1,000円で売りたい人がいなくなったとします。
そして、少し高くてもいいからこの株を1,010円で買いたいと思う人が出てきたとします。
そこで、1,010円で5,000株の買い注文が入ったとします。
すると板は変化します。

このようにして株価は刻一刻と変化していき、その取引の内容が板で確認することができます。
そして、この株の取引量や過熱感なども板読みから察することができますから、株式銘柄を買い入れる際にはしっかりチェックしておくと良いでしょう。
インカムゲインとキャピタルゲイン

前述したとおり、株式投資における利益はインカムゲインとキャピタルゲインですの2種類があります。
◉インカムゲイン
インカムゲイン(income gain)とは、資産を保有することによって得られる利益のこと。
株式では配当、不動産では賃貸収入がインカムゲインに当たります。
◉キャピタルゲイン
キャピタルゲイン(capital gain)とは、資産を売買することによる売買差益で得ることができる利益のこと。
株式、不動産、外貨の値上がり利益はキャピタルゲインに当たります。
このように、株価の上昇によって得られた利益をキャピタルゲイン、株の保有を継続することで得られる利益をインカムゲインといいます。
株式投資では、株価の上昇や下落に目がいきがちですが、長期的にインカムゲインがもたらしてくれる利益は絶大なものです。
例えば、あなたは配当利回が5%の株を100万円分買ったとします。
この場合、あなたが年間にもらえる配当収入は5万円になります。
もしあなたが20年間この株を持ちつづけていれば、100万円の収入となり、そもそも株を購入した価格を超えることになります。
またその時に株価が上がっていれば、それを売却して利益を得ることもできます。
※利益は課税対象です。
このように株式投資をはじめる際には、インカムゲインとキャピタルゲインの双方から考えて銘柄を選ぶことが必要です。
外部リンク:みんかぶ配当ランキング
株式関連知識

ここで紹介した基礎知識は、株式投資のほんの一部分でしかありません。
当サイトで記事にしたこの他の知識についてご紹介します。
<<信用取引と空売りについてはこちら
◆
<<投資信託についてはこちら
◆
<<株購入のタイミングについてはこちら
◆
<<NISA(小額投資非課税制度)についてはこちら

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