【失われた20年とは?】わかりやすく解説

失われた20年とは?

 

すべてはバブル崩壊から始まった

 

失われた20年は、バブル崩壊後の1993年頃からアベノミクスが開始された2013年頃までの経済停滞期を指します。

参考記事:バブル崩壊の原因

 

1989年以降に生まれた人が『経済に悲観的な時代しか知らない』という事は、極めて深刻な現実です。

経済停滞は、物価が下落し、賃金も下がり、失業率は上昇し、自殺者数、倒産件数も悪化します。

そんな時代しか知らない世代が、明るい未来を描く事は容易ではありません。

 

幸い、2012年末に誕生した第二次安倍内閣による大胆な金融政策によって、自殺者数や雇用環境は急速に回復しました。

参考記事:アベノミクスとは?

 

しかし2019年現在、消費税の増税等の緊縮政策が止められない日本の経済は、再びデフレ不況に突入するリスクが高まっています。

 

このままいけば、失われた20年を取り戻すどころか、失われた30年になってしまいます。

当記事では、失われた20年の原因と概要、そしていかに克服していくかを考えてみます。

 

失われた20年の原因

 

【バブル崩壊からリーマンショックまでの株価チャート】

画像引用:為替王

 

失われた20年の始まりは、1989年の株バブル崩壊から始まります。

参考記事:バブル景気についてはこちらをどうぞ

 

そもそもバブルが起こった事が悪かったのでしょうか?

 

実は、バブル発生自体が悪かった訳ではありません。

バブルを崩壊させた手法と、その後の経済政策が極めて誤っていたのです。

この経済政策の失敗を抜きにして失われた20年は語れません。

失敗した経済政策は主に2つ。

 

金融政策の失敗

 

まず、大きな失敗は金融政策です。

 

バブル末期、地上げが社会問題化する中、加熱する資産価格の高騰を潰すために、日本政府、日銀によって2つの金融政策が行われました。

 

①金融引き締め政策(公定歩合6%へ引き上げ)

②総量規制の導入(不動産向け融資の抑制)

 

金融引き締めによって、市場に出回るマネーを吸収し、総量規制によって地価の暴騰を抑えようとしたのです。

この効果は的面でした。

金融引き締め政策は、みるみるうちに資産価格を暴落させ、実体経済すらも蝕んでいったのです。

 

財政政策の失敗

 

失われた20年を作った2つ目の原因は、財政政策の失敗でした。

1989年、株価がピークを迎えたその年に、消費税が日本で始めて導入されました。

消費を抑制させる消費税の増税は、金融引き締め政策に拍車をかけ、バブル景気の崩壊から、失われた20年への入り口を確固たるものにしました。

【消費税10%への増税は日本経済を破壊する】

 

初めて消費税率3%を導入した竹下登元総理大臣

画像:文春オンライン

 

この緊縮財政路線が2019年現在も尚、さらに強化されて続いているのはご存知の通りでしょう。

参考記事:なぜ財務省は緊縮財政をやめないのか?

 

 

失われた20年では何が起こったのか?

 

1989年に株バブル、91年には土地バブルが崩壊しました。

このバブル経済の崩壊は、公定歩合の引き上による金融引き締めが原因でした。

 

出典:news picks 片岡剛士著

 

バブル崩壊は、加熱し過ぎた日本経済がなるべくしてなった末路ではありません。

背後には日銀によるバブルつぶし、金融引き締め政策があったのです。

 

バブル崩壊による資産価格の暴落から、少しづつ実体経済にも波及しました。

実は、株や土地の資産価格は、実体経済より先に動く為、金融政策の効果は時間を置いて私たちの生活に影響を及ぼしてくるのです。

これは、バブル景気の象徴とされている『ジュリアナ東京』がオープンしたのか株バブル崩壊から2年後だった事からもわかります。

 

画像:ジュリアナ東京

 

じわじわと顕在化する不良債権、そしてアメリカのドル安政策によって、95年あたりから日本のデフレ化は、輪郭がハッキリしてきます。

 

さすがにこのままではまずいと感じた政府日銀は、この頃から公定歩合の引き下げに転じました。

 

しかし、時は既に遅かったのです。

 

1997年には、不良債権問題が明確化し、山一證券や北海道拓殖銀行など、名だたる金融機関が相次いで倒産します。

 

画像:ハフポスト

 

拍車をかけるように、この年から消費税率が3%から5%へ引き上げられ、国内消費は甚大ダメージを被ります。

これによって明確に日本経済は、世界最下位の低成長率を記録した、失われた20年に突入する事となるのです。

 

世界最下位の経済成長

 

これは、ややショッキングなグラフです。

 

 

ご覧の通り、日本は1995年から2015年までの間の経済成長率は、世界最下位です。

 

196ヶ国中の最下位です。

 

もっと言えばこの20年間、マイナス成長を喫したのは日本だけなのです。

これが失われた20年の実情です。

 

実体経済ではその間、リストラが社会問題化して自殺者数は急増します。

 

 

特に97年からの不良債権問題、アジア通貨危機、そして消費税の3%から5%への引き上げ後の景気停滞期では3万人を超えて来ました。

3万人超えはアベノミクスによる金融緩和政策が行われる2013年まで続いたのです。

 

つまり、15年間で15万人もの罪のない人々が、政府日銀による金融財政政策の失策によって命を絶ったのです。

97年年から、特に男性の自殺者が増えたことは、経済的な要因が殆どだといっても良いでしょう。

経済政策は人を殺してしまうのです。

 

失われた20年からの脱却法

 

それでは、この失われた20年からしっかりと脱却するにはどうすればよいでしょうか?

答えは単純です?

金融政策と財政政策を引き締め、それを続けた結果、経済失政によって日本国民は塗炭の苦しみを味わう事となりました。

その政策の逆をやればいいのです。

 

①金融緩和政策

②財政拡張政策

 

この2つを同時に行えばいいのです。

アベノミクスによって、金融緩和政策は実施されました。

結果、失業率は大幅に低下して雇用は拡大しました。

ただ、物価目標を達成出来ないうちはまだまだ金融緩和の拡大が必要です。

 

そして、アベノミクスの成果が今ひとつ発揮しきずに失敗の道を歩もうとしている理由は、明らかに財政政策の失敗にあります。

つまり、緊縮財政を続けてしまっていることが理由です。

 

2014年に消費税率が8%に引き上げられ、個人消費は激減しました。

 

 

グラフを見ても一目瞭然、過去2回の増税時には個人消費が増税前から比べて大幅に転落したのです。

この緊縮的な財政政策を転換しなければ、失われた20年からの明確な脱却はできないのです。

 

私は、失われた20年から脱却する為には以下のような政策を提案します。

 

インフレ目標が3%を達成するまで、無制限に金融緩和を継続。

 

消費税率5%へ減税。(明確にデフレ脱却するまでは増税を凍結する)

 

再分配政策を強化して、国民に大胆な給付金を配り消費を促す。(子供手当の拡大や、社会保険料、学費の減免など。)

 

特に、消費税は日本のGDPの約6割を占める個人消費に大打撃を与えます。

参考記事:GDP(国内総生産)をわかりやすく解説

 

消費税は、いわば国民の消費に対する懲罰です。

消費に対する税は、所得に対する生活費の割合が高い低所得者層には、極めて不利な税制なのです。

失われた20年によって低所得者層(非正規雇用、生活保護者、年金生活者)は大幅に増えました。

本来は、10%への増税などは狂気の沙汰としか言いようがないのです。

 

繰り返しますが、失われた20年を脱却して日本経済を成長軌道に乗せるには、金融政策と財政政策の双方を拡大する事が必要です。

そうする事で、個人消費や民間投資を活発化させてマイルドなインフレに持っていく事が急務なのです。

 

最後に

 

失われた20年の想像を絶する悲惨な現状も、案外とメディアや世論では軽視されています。

むしろ

『バブル景気が異常だった、金に溺れた天罰が下った』

『日本は成熟国に入ったのでもう成長はしない。経済的豊かさよりも心の豊かさを』

 

といった、この経済衰退を肯定するかのような風潮すら蔓延したのです。

 

確かに私も、高度経済成長期のような成長率を今の日本が達成出来るとは全く思っていません。

しかし、あの経済大国のアメリカですらこの20年間でしっかりと経済成長を遂げているのです。

リーマンショックの震源国だったアメリカですらです。

 

今、しきりに氷河期世代(30代後半〜40代後半)への対策が叫ばれていますが、この方々は失われた20年の一番の被害者です。

97年の不良債権問題が明るみになって、増税が実施されたあのころから、日本の雇用情勢は急速に悪化して今もなお引きずっているのです。

小手先だけの対策ではなく、減税政策や大胆な給付金対策で政府日銀は償いをすべきです。

また、年金制度への懐疑的な見方や批判がありますが、これも日本経済が成長すれば解決できるのです。(これに関しては改めて記事に記します。)

 

この20年、ないし30年間の間に日本が失ったものは本当に大きいにも関わらず、未だに世論が緊縮的な事には危機感を抱いています。

気がつけば、世界第2位の経済大国から転落し、軍事独裁国家がその裏で急成長をとげました。

この20年間で極東軍事バランスすらも逆転したのです。 軍事バランスの不安定化は戦争の危機を高める事は、歴史が証明しています。

つまり、何を行うにも今は経済が第1なのです。

経済がしっかりとした成長軌道に乗れば、年金問題、貧困、少子化、自殺率の改善はとちろん、戦争の危機すらも大部分は回避出来るのです。

そして何より、諦めから生まれる仮の幸せではなく、一人ひとりが未来に希望を持ち今日を生きれる世の中になるのです。

 

令和の新時代は、経済的には失われた平成の30年からの大転換を遂げて、力強い成長が続く時代になる事を切に臨み、ブログを更新していきます。

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リフレキャット

日経平均株価の最高値更新を祝して美味しいお酒を飲める日を心待ちにしています。テクノロジーの発展と豊かで明るい未来を想像しながら、今日も『時代おくれ』を聴いています。