【国の借金とは?】わかりやすく解説

国の借金とは

 

日本は本当に借金大国?

 

日本の借金に関するニュースは耳にしたことも多いと思います。

 

国の借金1100兆円=1人当たり885万円-財務省

2/8(金) 16:29配信

時事通信

 財務省は8日、国債と借入金などを合計した「国の借金」が、2018年12月末現在で1100兆5266億円と過去最高を更新したと発表した。

 8月1日時点の人口(1億2435万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約885万円で、昨年9月末の前回発表時から7万円増加した。

 国の借金総額は前回から8兆7581億円増加し、このうち国債が7兆7979億円と大半を占めた。 

出典 時事通信社

 

国の借金が1100兆円を超えたという事で、センセーショナルに報道されました。

それもそのはずで、私たち国民が一人当たり885万円もの借金を抱えていると想像すると将来を悲観してしまいますね。

やっぱり日本の財政は危険なのでしょうか?

 

一体、この借金がいくらになったら日本は破綻するのでしょう?

 

結論からいいますと、このニュースは私たち国民に大きな誤解を与える書き方をしています

これから、『国の借金1100兆円超え』を考察します。

 

借金はあるけど資産もある

 

私たちは、人生の中で住宅ローンや教育ローンをはじめ、金融機関からお金を借りる機会があります。

例えばあなたが3000万円の住宅ローンを組んだとします。3000万円という数字だけにフォーカスをすれば、確かに大変な事と思うかもしれません。

しかし、あなたの貯金は1500万円あり、500万円で購入した車、現金で購入した3000万円の家を持っています。

さらに、あなたの年収が1500万円だったとしたらどうでしょう?

この状況では、3000万円の住宅ローンは、そんなに悲観するものではない事がお分かりになると思います。

 

日本の資産はどのくらい?

 

日本の借金は確かに1100兆円あります。しかし、資産も680兆円持っています

借金の1100兆円だけを強調して資産の存在を無視するのはフェアじゃありません。

それでも「借金の方が多いのだから危ない」と言われそうですので、経済大国のアメリカ合衆国と比べてみます。

 

日本政府

負債   約1100兆円

資産   約680兆円

 

アメリカ連邦政府

負債  約2000兆円

資産  約370兆円

 

アメリカ合衆国は日本の約4倍の経済規模(GDP)でありながら、資産は日本の約半分しかありません。

日本が本当に財政危機だというのであればアメリカはそろそろ破綻するのではないでしょうか?

そうです。

実は日本は世界的に見ても、超お金持ち国家なのです。

 

では日本は破綻しない?

 

それでは、どうなったら金持ち国家の日本も破綻の危機を迎えるのかを前述した家計を例に考えてみます。

あなたが、いくらたくさんの貯金や資産を持ち、さらに年収が高かったとしても、年収が毎年どんどん減っていってしまえば住宅ローンの返済が厳しくなるでしょう。

年収が低下して、住宅ローン返済額ローン金利が払えなくなった時には、持っている資産を売却して返済に充てる事になります。

そして、それでも借金が返済出来なければ破産してしまいます。

 

では、逆に考えてみます。

 

住宅ローンの金利は、返済残高が減っていけば行くほど安くなります。(金利はローン残高に利率をかけて計算される為)

ということは、あなたの年収が、この金利の低下以上に下がっていく事がなければ、破産の危険性は極めて少ないのではないでしょうか?

むしろ、今の生活を維持したまま、資産を増やしていけるかもしれません。

 

ここから分かる重要な事実は、借金の金利よりも収入の伸びが増えていれば、借金は問題なく返済できるという事です。

 

これを国家財政で考えると、日本国債の金利よりも、国の総所得である名目GDP成長率が上回る事が重要なのです。

 

 

日本政府にお金を貸しているのは誰?

 

もう一つ、このニュース記事が意図的に?伏せている事があります。

国の借金とは一体誰から借りているのか?

 

当然ですが、日本政府にお金を貸している人がいるわけです。

 

この円グラフは日本政府の借金である日本国債の保有割合の内訳です。

 

 

オレンジ色で記された『海外』は5%で、残りは全て日本国内です。

つまり、日本政府にお金を貸している(国債を保有している)のは95%が日本国民なのです。

ですので、国民一人当たり800万円の借金を抱えてあるという表現は正しくなく、正確には国民1人当たり800万円を日本政府に貸していると言うのが適切です。

近年、財政破綻(デフォルト)したギリシャは、日本とは違って海外からお金を借りていました。

これに対して日本の借金は、95%が政府が発行する国債を通して、日本国内で保有されているのです。

 

借金は返さなくてもいいの?

 

とはいえ、日本政府にこれだけの債務があったら不安になるのも分かります。

今まで家計に例えて借金の返済を説明してきまように、資産、金利、返済の関係についてはおおよそその通りです。

一方で、前提として理解をしておきたい事もあります。

それは、私たち人間の借金と国の借金とは性質が異なる側面も持っている事です。

 

人間はいずれ死を迎えますのでそれまでに借金を完済しなければいけませんが、国には基本的に完済の期限がありません。

シンプルに表現すれば、国の借金は完済する必要がないのです。

かなり無責任な発言に聞こえはしますが、財政再建に勤しむあまりに緊縮財政を行い、経済を縮小させてしまう事が実は本当の無責任であると私は思います。

 

経済成長がすべての解

 

借金の負担を事実上ゼロにする事が出来るのは、増税でもなければ、歳出削減による緊縮財政でもありません。

国の借金のすべての解は、経済を成長させる事なのです。

国が成長する為には将来への投資が必要です。不景気で経済が縮小する時には、本来は借金をして将来へ投資をする事は必要なのですが、なぜかいまいち実行されません。

寂しいことに「将来にツケを回す」という批判をすら飛んでくるのです。

 

その為、現状では消費増税を行い、事実上返済に充てようと試みて経済を停滞させたり、間違った事ばかりが行われています。増税は消費を停滞させますので、経済成長率(名目GDP成長率)を多きく低下させるのです。

ここに、政府の緊縮財政の失敗があります。

 

繰り返しますが、大切なことは借金の金利よりも収入の伸びが上回ること、すなわち日本国債の金利よりも名目GDP成長率が高まることなのです。

国債金利を抑えて名目GDPを成長される事は日本では簡単です。中央銀行が適切な金融緩和政策を行い、政府が正しい財政政策を行うことで、経済を成長路線に乗せればいいのです。

 

結局、日本は破綻する?

 

ここまでさまざまな角度から国の借金について説明をしてきましたが、結局2019年2月現在、日本の財政は危機的な状況なのでしょうか?

今の時点で言える事は、まったく破綻の心配はないでしょう。

それは、日本国債金利を見れば明らかです。

日本政府が、税収では足りない予算を補うために国債を発行して、民間の金融機関に買ってもらいます。もちろん個人向け国債として、金融機関以外の個人が購入する事もあります。

国債には、もちろん金利が付きます。

日本政府にお金を貸す代わりに、金利をつけて返してもらう事で資産を運用するのです。

もしも、日本政府が財政破綻の危機に瀕しているのであれば、この国債金利は上昇します。

これは、ギリシャ危機の際にも見られた現象であり、当然の事とも言えます。破綻する可能性の高い国の発行する債券は、破綻すると価値が0になってしまうので、金利が高くつかなければ誰も買おうと思いません。

2012年のギリシャ破綻が現実味を帯びてきた頃、ギリシャの10年もの国債(長期金利)は35%を超える水準まで暴騰しました。

 

さて、日本国債の今の金利はどうでしょう。

10年もの国債金利(長期金利)は0.1%です。(2019年2月現在)

現在の国債金利はこちら

この金利だけを見ると、日本の金融機関は、この低金利でも持っているほど安心していると捉えられます。

この金利を見てもなお、財政破綻や借金の危機を煽る経済学者やメディアの風潮は、マクロ経済についての理解が乏しいと言われてもしょうがないのかもしれません。

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リフレキャット

日経平均株価の最高値更新を祝して美味しいお酒を飲める日を心待ちにしています。テクノロジーの発展と豊かで明るい未来を想像しながら、今日も『時代おくれ』を聴いています。